ソフトバンクのArm、AIチップの波に乗り、2023年最大となるIPOを申請
ソフトバンクの半導体設計会社Arm Holdingsは、高性能AIチップの需要が高まる中、ナスダック・ニューヨーク証券取引所に今年最大の新規株式公開を申請しました。
なお、IPOによる同社の評価額は600億~700億米ドルになると予想されています。これは、2014年のAlibaba Group Holdingの250億米ドル、2012年のMetaの160億米ドルと並ぶ、テック業界史上最大規模のIPOとなる見込みです。
ソフトバンクは上場後の売却株数と評価額については明らかにしていませんが、報道によると、同社は当初、80億~100億米ドルの資金調達を計画していたとのことです。
これまで、Armの技術は携帯電話の心臓部として広く使われてきました。このチップメーカーは、ソフトウェア・プログラムが半導体とどのように通信するかを規定する、半導体の中核部品の設計図のライセンスを販売しています。
しかし、スマートフォン市場の停滞に伴い、現在同社はデータセンター向けのチップ製造に注力しているとRene Haas CEOは説明します。Arm は、最新世代のAI(人工知能)プラットフォームを稼働させる際に大量の電力を消費するデータセンターには、同社の製品が適していると考えています。Amazonは最近、サムスン電子やAppleとともに、Armの設計図をもとにデータセンター向けプロセッサの設計を行なっています。
IPO申請書類によると、Armは3月31日に終了した会計年度の収益は約1%減少し、26億8000万米ドルになったとしています。今回のArmのIPOは、2022年に米国や英国を含むいくつかの国で激しい規制が入り、Nvidiaによる買収が失敗したのちに実現したものです。
W.Media ( Jinny Kim記者)より抄訳・転載
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