新型コロナはデータセンタービジネスをどのように変えたか【特集】
チームスピリット
その理由の1つはチームスピリットにあると、Sungard ASアイルランドのセールス部門ディレクターのNoel O’Grady氏は言います。「エッセンシャルグループに所属しているメンバーは、あまり問題を抱えない傾向がある。彼らはAチーム(トップチーム)の一員のように感じているからだと思う。ミッションクリティカルワーカーは彼らが問題の心臓部にいるように感じていたのを、これまでに見てきた。彼らは彼ら自身が特別な存在だと感じている。これが終わった後、おそらく彼らはオフィスに戻り「イェイ、やったぜ!」と言うでしょう。
DataBankのMark Houpt氏はこれに同意し、「スタッフの多くはデータセンターで働く必要がある」と言います。
「出社を恐れるスタッフを見たことがない。彼らはステップアップを目指しており、必要に応じて追加のシフトを受けるのをいとわないのを見てきた」
もちろん、彼らは依然として慎重です。「スタッフは毎朝、彼ら自身や同居人に新型コロナかも知れない軽度な兆候が見られた場合、その事を電話で全員に通知しなければなりません」
パンデミックが長期化するにつれ、これらの対策のいくつかは長期的または永続的なものになることは明らかです。DataBank、Data Foundry、DataGrydらはすべて、現場での作業量をより減らし、少数のデータセンター常駐スタッフで設備を最適に運用し続けられるよう検討しています。
NYIは幸先の良いスタートを切れたとKoblence氏は言います。「私たちは、色々理由もあり、かなり早い段階でリモート作業体制を採用し始めた。ニューヨークは人的資本で見るとかなり高価な環境であり、スタッフをこの地域に住まわせるのは高額だが、今ではシステム監視を行う(離れた)オハイオ州の専門家に依頼することもできる」
ピッツバーグでは、地方当局がロックダウンを実施したため、Data Foundryは運用の変更に迫られました。
警察は夜間外出している人に罰金を科し、移動したい人は外出に正当な理由があることを提示しなければなりませんでした。
Wynne氏は、この問題を目の当たりにし、リモート作業やリモート監視に非常に早い段階で移行したと話しています。
「リモートでできることは数多くある。電話サポート、チケットサポート、そして多くの顧客操作はリモートで行うことが可能だ」
建設は続く
コロナ禍の間、オンラインサービスに対する活発な需要は更に高まり、より多くの容量が必要になりました。「我々は非常に多忙」とStackのMike Casey氏は言います。「我々は相当数の企業顧客を抱えており、顧客によっては、新型コロナウイルスの影響を受けたかも知れない。しかし、我々はそれら顧客と協力し、全体として、我々の事業は成長し続けている。コロナ禍の間でも建設工事は続いている」
建設プロジェクトは明確な安全を保つ必要があり、建設チームは運用チームから隔離している、とCasey氏は言います。「運用担当者とのリスクを冒したくはない。誰か1人が感染した場合、そのチーム全体を隔離しなければならなくなる」
一部の企業は、需要に追いつくために計画されたプロジェクトを進めています。DataGrydは、2020年第4四半期に計画していたプロジェクトを第3四半期に前倒しする必要もありました。
NYIでも需要の増加が見られましたが、それはセクターによって異なるとKoblence氏は言います。「帯域幅を増やして、1〜2ラックの追加を必要としている顧客がいる。エンターテインメント業界の一部の顧客については、ビジネス自体が現在閉鎖状態である一方、ヘルスケア関連業界からは容量の増加を求められている」
「新たな機器の調達で、ゴミ箱の近くにサーバの空箱が山積みになっている」とHoupt氏は言います。
「これは現在DataBankで起きている一例です。顧客は容量の増加を切望している。しかし、それ以外は普段通りです」
現場のエンジニアは、例外的な状況をより認識しています。あるNYIのエンジニアは、次のように述べています。「私の家族は、私がこの不確かな時期に働けたことを誇りに思っている」
「私たちは家族として、コロナウイルスの感染リスクや他人を感染させる可能性を確実に減らすための措置を講じました」
「私たちはまた、親戚や友人ら、みんなの様子を常に確認している。それは他人の健康に十分な関心を持っている人々を知るのに役立ちます」
別の人物は、「ウイルス感染するかもしれないというわずかな恐怖はあったが、全体的に誇りを持っている」と認めています。
Data Center Dynamics
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