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データセンターにおける自動化や脱炭素化推進が重要な理由【特集】

W.Mediaの2022 Cloud & Datacenter Awardsは、東南アジア地域におけるハイパースケールイノベーション(自動化)と二酸化炭素排出量削減におけるリーディング企業を表彰するイベントです。

DCI Indonesiaは、2022年の両部門を受賞しました。
DCI IndonesiaのDeputy President DirectorであるMarco Cioffi氏は、次のようにコメントしています。「データセンターの運用は、ビジネスプロセスの一貫性が重要であり、ヒューマンエラーのようなミスが運用に影響を与えることは許されません。そのため、自動化はビジネスプロセスに合わせ、プロセスの順守を確認するためのツールとして組み込まなければなりません。今回の受賞は、単なる成果ではなく、私たちにとってこれからもベストを尽くし続けるための挑戦です。この賞を、私たちが行うあらゆる業務において卓越性を追求し続けるための、チームのモチベーションとさせてください。W.Mediaからの評価に感謝し、これを糧として自分自身と同僚を鼓舞し、さらなる高みを目指していくつもりです」


データセンターはますます複雑化しており、同時に多くの企業にとって重要なものとなっています。そのため、より俊敏かつ効率的な運用を可能にする方法を見つけることは、すべての企業のToDoリストに入っているはずです。

そのため、データセンターの運用自動化はますます求められるようになっています。データセンター運用を自動化することで、施設の日常的な活動を完全に管理し、人手を介さずに実行することができるようになります。例えば、スケジューリング、監視、一般的なメンテナンス、アプリケーションの配信など、さまざまなタスクがこれにあたります。

こうしたソリューションにより、データセンターのマネジメントチームは、より多くの意識と時間をミッションクリティカルな 業務に充てることができるようになります。 データセンターの進化において、自動化はビジネスを成功に導くために不可欠なステップだと言えます。あらゆるセクターにおいて、より多くの組織がデジタルアクセラレーションに向けて動き出しています。データセンターのいくつかの重要な領域は、自動化することで効率を向上させることができます。

この領域には、データセンターのある敷地の維持管理という基本的なことから、ネットワークトラフィックの管理といったデータ駆動型の中核的なタスクの一部まで、あらゆるものが含まれます。例えば、ITプロセスの自動化は、物理および仮想環境におけるコンピューティング、ネットワーク、ストレージの各レイヤーにおいて行われます。

運用自動化により、環境の障害監視、パッチ管理システムの評価、ネットワークパフォーマンス指標の追跡、何か問題が発生した場合の専門家への通知などを行うことができるようになります。また、稼働時間、ファイアウォール、エンドポイントデータの管理に関連するデータ駆動型タスクの多くを自動化することも可能になります。その結果として、全体的なサービスの向上が実現します。

2021年のAFCOMの調査によると、データセンター事業者の40%が、今後3年以内にロボティクスや 自動化ソフトウェアを施設に導入すると表明しています。これらの技術がより効率的で収益性の高い施設につながることは周知の事実であり、これは持続的な成功を目指すデータセンター事業者の目標であるはずです。データセンターの自動化は、人による計算時間を解放するため、非常に価値があります。

DCにおけるAIの活用

AIは、データセンターの自動化における主要なツールの1つです。最終的な目的は、データセンターの運用担当者がテクノロジーの自動化とうまく融合できるような環境を作ることです。このように、テクノロジーが人員を置き換えることに関する広義のシナリオとは対照的に、それぞれが互いの業務を容易にしているのです。

ハイテク大手のGoogleのケースを見てみましょう。同社はデータセンターの冷却システムの管理にAIを活用し、天候や作業負荷の変化をリアルタイムで更新できるようにして、必要に応じて施設の特定のエリアにリソースを割り当てることができるようにしました。また、AIは非常用バックアップ発電機の監視にもよく使われており、音と映像で機械をミクロのレベルで調べ、不具合や機能の変化を検知すると人間のスタッフにアラートを送ります。

電源容量計画の自動化

先進的なDCIMソフトウェアは、各メーカーの各モデルのインスタンスに対して、正確なパワーバジェット値(電力設計値)を自動計算し、更新することが可能です。この数値は、そのデバイスのアプリケーションを実行する環境において、実際に測定された負荷に基づいて算出されます。こうしたアプローチを使うことで、銘板の値を60%から70%程度にディレーティングする従来の方法よりも、簡単かつ正確で、リスクも抑えた運用が実現できます。

障壁は依然として存在する

最大の課題は、テクノロジーの断片化です。今日、データセンターのネットワーク運用においては、さまざまなベンダー独自の管理ツールが使用されており、それぞれがサイロの中で共存しています。

このような標準化の欠如により、多くの運用は非常に複雑で時間のかかるものとなっています。また、市場での混乱も大きくなっています。どのツールを使えば最大の効果が得られるかという点で、混乱が支配的になっています。また、断片化されているため、一貫した包括的な自動化を実施することも困難になっています。

爆発的な成長と発展を続けるこの業界では、エネルギー消費量と二酸化炭素排出量が多いため、エネルギー効率の高い最新のソリューションが欠かせません。持続可能性があらゆる話題の中心となっている現在、二酸化炭素排出量の削減は、投資収益率と並んで重要な指標となっています。

データセンター事業者は、デジタル変革の取り組みによって急増する需要に対応するため、ミスのない効率的な方法を求めています。同時に、二酸化炭素の削減は最も重要な課題なのです。

W.Media (Venkatesh Ganesh 記者)より抄訳・転載

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