Amazonが北アイルランドのERGとPPAを締結

2.5TWhの電力を供給

Amazonは、北アイルランドのロンドンデリー郡にある47.3MWのCorlacky風力発電所からの電力について、イタリアのエネルギー企業ERGグループと長期電力購入契約(PPA)を締結しました。

このPPAは、ERGがCorlacky風力発電所で生産された再生可能エネルギー原産地保証(REGO)を、Amazonに供給する生産量従量制の契約です。ERGによると、このPPAは契約期間中、Amazonに2.5TWhの電力を供給するとのことです。

この風力発電所は現在建設中で、2025年第4四半期までに完成する予定です。運転開始後は、11基のVestas V117タービンで構成され、年間推定176GWhの電力を生産します。

ERGのCEOであるPaolo Merliは、PPAについて「グローバルプレーヤーとのこの重要な契約は、PPA市場における当社のリーダーシップの役割を確認するものです」と述べ、PPAを「不安定な価格シナリオで収益を安定させるための基本的なツール」と説明しました。

同氏はさらに、「このさらなる契約のおかげで、当グループがPPAを通じて確保したエネルギーは、年間3TWhを超えました」と付け加えました。

REGO(米国では再生可能エネルギークレジットとして知られています)は、認定された再生可能エネルギー発電事業者に対して、1年間の発電量1MWhごとに発行される証明書です。REGOは、再生可能エネルギーが消費されたことや、需要に見合った新しい再生可能エネルギー容量が建設されたことを保証するものではないため、再生可能エネルギー投資の低品質な形態として批判されてきました。

この契約に関する詳細は、明らかにされていません。

今回はAmazonの2025年で3件目のPPAを発表です。今週初め、同社は、スペインとポルトガルのIberdrolaと476MWの電力について3つのPPAを締結しました。この3つのプロジェクトは、年間1093GWhを同社に供給する予定です。

先月、同社は、日本でEDP RenewablesおよびX-Elioと、2件のPPAを締結しました。最初の契約では、同社は、EDPが所有する福島の44MWの太陽光発電所から電力を購入する20年間の契約を結びました。X-ElioとのPPAでは、日本南西部の宇部市にある14MWの太陽光発電所の全容量を、20年間で購入することに合意しました。

PPAは、同社の電力調達戦略の中心的存在です。先月、ブルームバーグNEFがまとめたデータを引用し、同社は5年連続で、再生可能エネルギーの最大の企業バイヤーの称号を獲得しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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