Virgin Media O2が、英国でTRIGと陸上風力発電の電力購入契約を締結

通信事業者の総エネルギー供給需要の15%を供給予定

Virgin Media O2は、英国の2つの陸上風力発電所からの電力供給について、再生可能エネルギーインフラグループ(TRIG)と企業間電力購入契約(PPA)を締結しました。

この10年間の契約により、Virgin Media O2の総エネルギー需要の15%を賄う見込みです。通信事業者への具体的な供給容量は、非公開です。

契約条件に基づき、TRIGは自社が所有する2つの陸上風力発電所(ウェールズ・Powysにある34MWのGarreg Lwyd風力発電所、スコットランド・Kirkcaldyにある16MWのEarlseat風力発電所)から電力を供給します。

本PPAは2026年4月に発効し、英国全土のVirgin Media O2施設への電力供給が予定されています。両風力発電所の合計容量は50MWですが、その全容量がVirginに供給されるかについては不明です。DCDは同社に対し、さらなる情報を問い合わせ中です。

Virgin Media O2の最高サステナビリティ責任者であるDana Haidanは、次のように述べています。「本契約は、英国より10年早い、2040年までのネットゼロ達成を目指す当社の取り組みにおける次のステップです。大規模な長期再生可能エネルギー購入により、炭素排出を削減するだけでなく、将来のエネルギーショックからネットワークを保護します。電力購入契約は価格の確実性、運用上の回復力、長期的な価値を提供します。」

同社によれば、この購入は2040年末までにバリューチェーン全体でネットゼロ炭素排出を達成するという目標の一環であるとのことです。同社は、2020年基準値と比較し、既にスコープ1および2の排出量を56%、Scope 3の排出量を19%削減したと主張しています。

Virgin Media O2は、 Liberty GlobalとTelefónicaによる50/50の合弁事業です。2021年6月に締結されたこの契約は、O2のモバイルネットワークサービスとVirgin Mediaのブロードバンドネットワークを統合しています。昨年2月には、英国で2社目となる5Gスタンドアローンネットワークの提供を開始しています。

2013年設立のTRIGは、ガーンジー島に本拠を置く再生可能エネルギーインフラ企業です。同社は、英国、アイルランド、フランス、ドイツ、スウェーデン、スペインで合計約2.3GWのネット運用容量を有するとのことです。2023年には、英国通信事業者BTと10年間の企業間電力購入契約(PPA)を締結しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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