Marvellが100億ドルでInphiを買収へ

半導体製造企業のMarvell Technology Groupは、100億ドルの現金及び株式取引によりInphi Corpを買収します。

Marvellはメタルケーブル上でデータ転送するチップを提供していますが、一方Inphiは光ファイバケーブルを介してデータ転送するチップを製造しています。Inphiの顧客には、Amazon、Google、Microsoft、Facebook等が含まれ、データセンター内の光接続でチップを使用しています。Inphiのチップは5Gハードウェアにも使用されます。

“チップショップ”へ

買収の一環として、MarvellはInphiの株主に現金で66ドル、Inphiの1株につき合併会社の株式2.32株を提供します。買収完了後、Marvellの株主は合併後の会社の約83%を所有し、Inphiの株主は約17%を所有することになります。

Marvellは、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーから約40億ドルの新規債務を引き受け、貸借対照表の現金と債務を取引資金として使用することを計画しています。

「Inphiの買収により、クラウド市場におけるMarvellのリーダーシップは強化され、今後10年間で我々の5G市場におけるポジショニングが拡大する」とMarvellの社長兼CEOのMattMurphy氏は述べています。

「Inphiのテクノロジーはクラウドデータセンターネットワークの中核を担っており、独自のシリコンフォトニクスとDSPテクノロジーを活用する400Gデータセンター相互接続光モジュールなどの革新的な新製品でリーダーシップを拡大し続けている。Inphiのクラウド顧客への存在感の高まりは、MarvellのDPUやASIC製品の更なる導入機会にも繋がると信じている」

もし2021年の後半に取引が成立した場合、買収に伴い、Marvellは18か月間で約1億2500万ドルの収益を見込んでいます。

Inphiの社長兼CEOであるFordTame​​r氏は、次のように述べています。「MarvellとInphiは、世界のデータインフラストラクチャの実現というビジョンを共有しており、クラウドデータセンターや5G市場で期待される強力な長期的成長の恩恵を受けるためにそれぞれの事業を変革してきた。Marvellと組む事で、我々の規模は大幅に拡大し、次世代のプロセッサテクノロジーへのアクセスが加速し、5Gへの新たな機会が開かれるだろう」

Marvellの買収劇は、AMDの350億ドルでのザイリンクス買収Nvidiaがの400億ドルでのArm買収など、他の数多くの大規模な半導体企業統合の動きに続く動きです。

Data Center Dynamics

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