英国政府、NvidiaのArm買収に関する調査を強化
世界の規制当局が不安を募らせている
英国政府の閣僚は、GPUメーカーのNvidiaが提案しているチップ設計者のArmの買収について、より詳細な調査を指示するようです。
The Sunday Times紙によると、デジタル文化長官のナディン・ドリスは、国家安全保障上の問題から、競争・市場庁(Competition and Markets Authority : CMA)にNvidiaの買収に関する「第2段階」の調査を行うよう指示する予定です。
この調査は、早ければ今週中にも開始され、約6ヶ月間行われる予定です。調査後、当局はこの取引を阻止するか、承認するか、あるいは譲歩を求めることができます。
今夏、CMAによる第1段階の調査では、「Nvidiaの下流事業に利益をもたらし、利益を増大させるために、ArmのIPへのアクセスを制限したり、関連製品間の相互運用性を損なったりすることで、Nvidiaのライバル企業の競争力を損なう合併事業の能力と動機に関連して、重大な競争上の懸念があることが判明した」としています。
欧州委員会は、「どのような行動的救済策でも、特定された競争上の懸念を解決できるとは思わない」と述べています。
今年10月、欧州委員会は、この買収について「詳細な調査」を開始しました。欧州委員会のマルグレーテ・ベスタガー副委員長は、「我々の分析によると、NvidiaによるArm社の買収は、Arm社のIPへのアクセスを制限または低下させ、半導体が使用されている多くの市場に歪んだ影響を与える可能性がある」と述べています。
また、中国の規制当局も買収を阻止するリスクを抱えており、Google、Microsoft、Qualcommが競争を制限すると訴えたため、米国FTCも調査を開始しています。
Nvidiaは2020年9月に400億ドルでArm社を買収することを最初に提案しましたが、過去1年間にNvidia社の株価が急上昇したことにより、買収価格は上昇しました。
今年初め、Nvidiaのジェン・スン・フアンCEOは、「規制当局との話し合いは、当初考えていたよりも時間がかかっている 」と認めています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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