NvidiaによるArmの買収、中国の規制当局によって延期される可能性も

競争当局はまだ正式な審査を開始していないと言われています。

Nvidiaによる400億ドル規模のチップ設計ベンダーArmの買収は、中国の規制当局によって阻止される可能性があります。

The Informationの報道によると、2020年9月に最初に発表されたこの買収について、競争規制当局は正式な審査すら始めていないといいます。

規制当局は両社と非公式な話し合いを行っていますが、具体的なものは何も出てきていません。米国との貿易戦争が続いていること、Armが米国企業に所有されている場合、同じように輸出制限を受ける可能性があることなどから、同国での規制当局の承認は困難であると予想されていました。

また、Armの中国法人は社内抗争の真っ只中にあります。

不思議なことにこの案件はヨーロッパでも遅れています。The Telegraph はNvidiaがまだEC欧州委員会に書類を提出していないと報じています。

ECは現在夏休みに入っており、この買収を検討するのは早くても9月以降になると思われ、決定までには半年以上を要することになります。

規制当局にこの買収が最善の結果を生むことを納得させるために、Nvidiaは新しい子会社となる可能性のある企業を酷評するレポートを作成しました。

Future Horizons社の分析によるとArmは「泥沼にはまり込んでいる」といいます。「収益が低迷し利益が出ていない状況のArmには時間的余裕がなく、必要な研究開発費を増やすための資金調達は、明らかにビジネス的にも財務的にも信頼の置けるものではありません。今の Arm社には、自社の収益から資金を調達するだけの財務力はないのです」と同社は述べています。

同社のこの報告書は、Armの売却ではなく株式公開を求める声が高まっていることに反論することを目的としています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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