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町民集会の暴徒化を受け、ニュージャージー州アンドーバー・タウンシップで、データセンターの建設禁止が検討

5月7日に開かれたタウンシップで、市民と町長たちが警察沙汰に

米ニュージャージー州アンドーバーの町ぐるみの議会(タウンシップ委員会)で、データセンター計画を巡る緊張が高まり、5月上旬の町議会で男性1人が逮捕される事態に発展したことを受け、すべてのデータセンターを禁止することを検討しています。

5月7日、タウンシップ委員会は、かつてニュートン空港が所在していたStickles Pond Road 248番地の97エーカーの土地に計画されているデータセンター開発案について、追加基準を定める条例を可決するかどうかを審議していました。

この条例では、閉ループ式水冷システムの導入、騒音対策、電力供給および変電所に関する要件を義務付ける内容となっていました。

また、計画中のデータセンターの高さ制限や税負担に関する別の法案については、これまでの会議ですでに審議されていました。

しかし、会議のパブリックコメントの最中に緊張が頂点に達し、住民のShane Connollyが発言の最後に「そんなに難しいことだったのかよ?」と怒りを露わにしました。

PIX11の報道によると、その後、市長が警察官にConnollyを退場させるよう指示しました。

オンラインに投稿された動画では、警察官らがConnollyを建物の外へ誘導しようとした後、床に押さえつける様子が映っています。

会議から3日後、Thomas D. Walsh市長とKrista Gilchrist副市長は、タウンシップ委員会内でデータセンターを禁止する条例を導入すると発表しました。

Walshは、次のように述べています。「どのようなプロジェクトであれ、どれほどの資金であれ、町を分断する価値はありません。私自身や委員会メンバーの一部は、タウンシップ委員に立候補して、このような議論を期待してた訳ではありませんでした。自分の命が脅かされたり、家族や配偶者、子どもたちに殺害予告が届くとは想像していませんでした。土地開発を巡って地域社会が分断されることは有害であり、そのような分裂は素晴らしい地域社会の価値を損ないます。」

この条例案は5月12日に提出され、「タウンシップ内のすべての区域において、データセンター用途を禁止の指定とする」内容となっています。

この条例案は、5月28日の委員会で採決される予定です。

一方、声明の中でGilchrist副市長は、委員会による警察官への支持は「揺るぎない」と述べ、警察官らが不当に悪者扱いされていると主張しました。

またGilchristは、匿名の擁護団体が「アンドーバーのタウンシップの住民の利益ではなく、自分たちの政治的利益のために、他の町の人々を扇動したり、住民たちをそそのかしている」と非難しました。

データセンターを巡る地方自治体の会議が暴力的な事態に発展するケースは、度々発生しています。

ウィスコンシン州ポートワシントンでは昨年12月、女性3人が集会を妨害したとして警察に逮捕されました。この時、警察官が女性たちを集会所から引きずり出す様子を映した動画が広く拡散されました。

また2月には、オクラホマ州クレアモアで計画されている施設に関する会議で、ある男性が持ち時間を30秒超過して発言したため逮捕されました。警察官は男性に手錠をかけて会場から連行し、不法侵入罪で起訴しました。

地方自治体の職員の中にも脅迫の対象となっている人がいます。

1月には、イリノイ州トロイの住民Anthony P. Hinojosaが、Cloverleaf Infrastructureによるデータセンター建設計画を検討していたトロイ市の職員や請負業者を銃で殺害すると脅迫したとして逮捕されました。

4月には、インディアナポリスの市議会議員の自宅が、正体不明の襲撃者によって13発撃たれる事件が発生しました。玄関先には「データセンター反対」と書かれた看板が置かれていました。

データセンターに対する怒りは、OpenAI CEOのサム・アルトマンの自宅への放火未遂事件にもつながりました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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