
Moody’s: ハイパースケーラーの設備投資予測は850億ドル上方修正、2027年までに1兆ドルに迫る
Moody’sの予測によると、設備投資額は2026年に7,850億ドルに達する見込み
Moody’s Ratingsによると、ハイパースケーラーの設備投資額(CAPEX)は2026年に7,850億ドルに達し、2027年には1兆ドルに迫る見通しとなりました。これは3月時点の予測(7,000億ドル)から大幅な上方修正となります。
今回の予測には、マイクロソフト、Amazon、Meta、Alphabet、Oracle、CoreWeaveが含まれています。なお、Moody’sは、AmazonがAWS単体の設備投資額を開示していないため、AWSに関しては推定値が用いられていると指摘しています。
これらのうち、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudは、AIインフラへの投資額が最も大きいです。
Moody’sによると、Google Cloudの売上高は前年比63%増となり、営業利益は前年比で2倍以上に拡大しました。また、AWSの売上高も前年比28%増となり、これは過去15四半期で最も高い成長率です。
また、AWS、Microsoft Azure、Google Cloudの3社合計のクラウド収益成長率は、2026年第1四半期において2021年第2四半期以来の最も速い水準となりました。なお当時は、3社の合算クラウド収益規模が現在の約3分の1にとどまっていました。
AIに特化すると、2026年第1四半期時点で、AWSとマイクロソフトのAI関連ビジネスの年間売り上げ高はそれぞれ150億ドル以上、370億ドル以上の規模に達しました。マイクロソフトのAI関連の年間売り上高は前年同期比123%増となっています。
ハイパースケーラーの支出は、強い需要によって裏付けられており、過去2四半期で約7,000億ドル相当の未履行履行義務(RPO)を追加しています。RPOとは、顧客にまだ提供されていない契約済みの製品またはサービスの総額を示しています。
この成長の多くは、OpenAIおよびAnthropicといったAIプロバイダーによって牽引されているものです。Moody’sは、両社自身も急成長を遂げている一方で、需要に対応するためのコンピューティング能力の確保に苦戦していると述べています。
Moody’sは、このRPOの増加、AIの普及拡大、そしてコンピューティング能力不足が重なっていることから、AIインフラ投資は今後数年間にわたって成長していくとの見方を示しています。
一方、こうした設備投資額の増加はハイパースケーラーの財務にも影響を及ぼしています。設備投資の増加により営業キャッシュフローは圧迫されており、同時に負債およびリース債務も増加しています。
Moody’sは3月の報告書において、ハイパースケーラーの資本集約度と負債水準の上昇は、利益成長が実現しない場合、「信用力の再評価」につながる可能性があると警告しています。
さらに同社は、データセンター投資の急増が半導体不足をさらに悪化させ、PC、スマートフォン、ゲーム、その他の家電製品などの大規模なITハードウェア市場を含む他のテクノロジー分野にも悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。
また、特にAppleがこの供給不足に苦しんでいるとし、これは自社製品の需要に追いつくのに十分なチップ供給を確保できていないためだと指摘しています。
予測によると、低価格帯のPCおよびスマートフォンではメモリコストが総投入コストの30%以上に達する可能性があります。その結果、2026年にはPCおよびスマートフォンの出荷台数が2桁減少する見通しとなっています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
















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