ブリティッシュ・エアウェイズのIT障害で長距離便に遅延が発生
ITシステムの障害で、ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の飛行計画システムが壊れ、世界中の長距離便に影響が出ました。
フライトは19日の夜間から20日未明にかけて欠航となりましたが、現在IT障害は解消されています。
BAは声明で次のように発表していました。「今夜アメリカを出発する予定のフライトは、現在、外部の飛行計画サプライヤーの技術的な問題により遅延しており、緊急に調査を行なっているところです」なお、この障害は米国便だけに影響した訳ではありませんでした。
2月に発生した大規模な障害では、短距離路線のみが欠航となりましたが、今回は短距離路線には影響がありませんでした。
BAには、これまでも乗客に影響を与える障害の長い歴史があります。
2017年には、IT障害により、7万5000人以上の乗客が影響を受けました。–そのときは、同社のデータセンターの1か所で障害が発生し、サービスがバックアップ施設への移行に失敗しました。BAはデータセンターの運営会社であるCBREを5800万ポンドの損失を理由に提訴しましたが、両社は最終的に法廷で和解し、法的責任は認められませんでした。
その数カ月後、別のIT障害により、フライトに大幅な遅れが生じる事態が発生しました。
2019年の障害では、84便の少なくとも15,000人の乗客がフライトをキャンセルする事態が起きました。
しかし、航空会社は相互にシステムやサービスが連携され、グローバルなネットワークに依存していることもあり、トラブルが起きた航空会社はBAだけではありません。
2017年、ユナイテッド航空はすべての国内便をキャンセルし、デルタは451の便を「システム全体の主要なネットワーク停止」のためにキャンセルしました。数か月後、オンライン予約プラットフォームのAmadeus Alteaが15分間のシステム停止障害を起こしたおかげで、複数の航空会社に4時間にわたる問題が発生しました。その前年には、Verizonデータセンターの障害により、JetBlueのフライト遅延のトラブルも発生していました。
最近では、フライトデータ・プロバイダーのAeroDataがシステム停止に陥り、今年の4月に780の便に影響を及ぼしました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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