ドイツのMainz University Medical Centerが4週間でデータセンターの移転を完了
キンドリルの支援で移住・移転完了
IBMのスピンオフ企業キンドリルは、Mainz University Medical Centerのデータセンターのライブマイグレーションと別のオンプレミス施設への移設を完了しました。
IPSUM(IT Infrastructure, process, and service optimization of Mainz University Medical Center)と名付けられたこの移行プロジェクトは、4週間以内に完了し、ダウンタイムなしに管理されました。
キンドリルによると、機密性の高いデータを保護しながら、500の仮想システムと70の物理システムを移動させたといいます。
同大学のウェブサイトには、学内にある中央データセンター(Zentrum für Datenverarbeitung、ZDV)の詳細が記載されており、1万個のコネクターと500個の無線LANアクセスポイントを通じて「大学のすべての部門と機関」に提供されています。2022年10月、データセンターグループは、同大学の新しいデータセンターの建設が決定したことを発表し、「コンピューティングセンターが移転した後、2023年と2024年に同大学に引き渡される見込みです」と述べています。
「継続的な運用中のデータセンターの移転は、当社にとって特別なチャレンジでした。」Mainz University Medical Center のコマーシャルディレクターであるDr. Christian Elsnerは、「重要なインフラの一部として、システム障害は許されません」と述べています。
「もう一つの課題は、4週間という非常にタイトな時間枠でした。キンドリルはこのプロジェクトで私たちを最適にサポートし、停電やセキュリティの問題もなく、すべてのシステムと機密データを予定通りに移行することができました。」
Mainzは、古いハードウェアも交換したため、20~25kVAの電力消費を削減することができました。
IPSUMプロジェクトにはいくつかのフェーズがあり、データセンターの移行はその第1弾です。2023年5月には、フェーズ2の一環として、メディカルセンターが新しいオフィススペースをオープンする予定です。
Mainz Medical Centerは、ドイツのJohannes Gutenberg University Mainzに所在しています。この施設には、1,500床の病院と外来があり、年間28万人以上の患者を治療しています。同センターは以前からIBMと提携しており、IBM Cloud SatelliteとRed Hat Openshift on IBM Cloudを使ったハイブリッド戦略を展開していました。
Johannes Gutenberg University Mainz、スーパーコンピュータ「MOGON」を稼働開始
今月、Johannes Gutenberg University は、新しいハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)クラスターを発表しました。
MOGON NHRと名付けられたこのHPCは、ドイツ連邦政府および州政府のNational High-Performance Computing Programから750万ユーロ(800万ドル)の投資を受けたもので、同大学の従来のMOGON-IIを発展させたものです。このHPCは、590のノードを持ち、75,000のCPUコアと186TBのメインメモリーを搭載しています。また、1ノードあたり2個のAMDプロセッサー(AMD Epyc 7713)を搭載し、プロセッサーあたり64コアを搭載しています。10台のコンピューティングノードは、特殊なHPCワークロード用にA100を4台ずつ搭載しており、コンピューティングノードはHDR Infinibandネットワークで相互接続されています。
このHPCは、高エネルギー物理学、物性物理学、ライフサイエンス分野の研究に役立つと期待されています。HPCが同大学の新しいデータセンターに設置されるかどうかは明らかにされていないが、その可能性は高いと思われます。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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