日本政府、政府系クラウドの選定要件を見直しへ
日本政府は、現在Amazon、Microsoft、Google、Oracleといった米国のハイテク大手が独占している国内のクラウドサービス分野に、国内企業がより参入しやすくなる道を開くため、選定要件を緩和する方針です。これは、経済成長を促進し、データ保存時のセキュリティ問題を解決するために、日本が新興技術を重視していることと一致します。
デジタル庁は、政府系クラウドに関し、クラウド事業者に課す高いレベルの要件を見直すと発表しました。これは主に、氏名、戸籍、国民年金、住民税などの個人情報の管理に関わるものです。
8月末までに発表される見込みの修正条項では、クラウド事業者に対し、地方政府機関が管理する暗号化されたデータを日本国内に保管することが義務付けられます。クラウド事業者の選定は10月下旬に決定される予定となっています。
こうした背景には、政府系クラウドを保管・提供するクラウド事業者の選定基準を見直すべきだという日本企業からの声が高まっていることが背景にあります。さくらインターネットやインターネットイニシアティブのような企業が、国内クラウド市場に参入する新たなチャンスをつかむ可能性は極めて高いと思われます。
こうした改正にもかかわらず、デジタル庁は、自治体が事業者を選定する権利は維持されると述べています。つまり、今回の改正が実際の選定にもたらす変化は限定的なものにとどまる可能性があるということです。自治体は2025年度までに住民データをクラウドに完全移行する予定となっています。
Technavioの最新レポートによると、日本のクラウド・コンピューティング市場は、主要ベンダーは限られているが、ストレージ需要の高さ、ビッグデータ分析、高速接続性により競争が激化していると分析しています。同市場は2022年から2027年にかけて年平均成長率12.54%で成長し、134億9,221万米ドルに達すると予測されています。
W.Media ( Jinny Kim記者 )より抄訳・転載
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