
インテルが2024年2Qに16億ドルの純損失を計上 15,000人以上レイオフへ
決算発表後、株価は急落
Intel(インテル)は、2024年第2四半期に16億ドルの純損失を計上した後、100億ドルのコスト削減計画の一環として15,000人以上の雇用を削減すると発表しました。
また、2026年までの間、研究開発費とマーケティング費を数十億ドル削減し、設備投資を20%削減すると同時に、2025年の売上原価を約10億ドル削減する計画です。同社は冗長した役割や 「非本質的業務 」と呼ばれるものをやめることで、社内の複雑さを解消したいと述べています。
インテルは声明の中で、レイオフは今年末までに完了する予定であると述べています。また、2024年第4四半期の配当金は支払わない予定です。
Pat Gelsinger最高経営責任者(CEO)は、2024年第2四半期決算発表後、従業員宛のメモの中で、次のように述べました。「インテルの歴史の中で最も重大な変更を行わなくてはならない、信じられないほど困難な局面にあります。」
「簡単に言えば、コスト構造を新しい事業モデルに合わせ、事業運営方法を根本的に変えなければなりません。当社の収益は期待よりも伸びておらず、AIのような強力なトレンドの恩恵をまだ十分に受けていません。コストが高すぎ、利益率が低すぎるのです。この2つに対処するため、大胆な行動が必要です。特に、当社の業績と2024年下半期の見通しを考えると、これは以前の予想よりも厳しいものです。」
同社が報告した16億ドルの損失は、前四半期に計上した4億3700万ドルの損失を大幅に上回ります。2024年第1四半期に25億ドルの営業損失を計上したIntel Foundryは、第2四半期にはさらに28億ドルの損失を計上しましたが、同事業部門の売上高は前年同期比で4%増加しました。
インテルは近年、チップ製造能力の拡大に多額の投資を行っており、オハイオ州コロンバスの半導体製造工場に200億ドル、アリゾナ、ドイツ、マレーシアの拠点に470億ドルの追加投資を行いました。また、2024年3月には、CHIPS法に基づき85億ドルの直接資金を獲得しました。
5月には、アイルランドに110億ドルのチップ工場建設資金を調達するため、資産管理会社と交渉中であることも報じられています。
その他では、インテルが最近ブランド名を変更したField-programmable gate array(FPGA)事業のAlteraの売上高は、前年同期比57%減の3億6,100万ドルでした。
インテルのデータセンターAI(DCAI)部門とネットワークエッジ(NEX)部門も、それぞれ前年同期比3%減の30億ドル、1%減の13億ドルと、1桁台ながら減収となりました。
David Zinsner最高財務責任者(CFO)は決算発表会で、次のように述べました。「従来型サーバーの需要が小幅に回復していることから、データセンター部門は下半期にかけて順次成長すると見込んでいます。私たちはデータセンターのAI分野に早くから進出しており、これは来年に向けてさらに成長するでしょう。」
決算発表後、インテルの株価は20%下落しました。
Pat Gelsinger CEOは、この決算を「期待外れ」とし、「下半期の動向は、我々が以前予想していたよりも厳しい」と認めています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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