マイクロソフトがオランダのデータセンター拡張のために50ヘクタールを取得

ミデンメールの施設を拡張

マイクロソフトは、オランダのデータセンター拡張のために50ヘクタールの土地を取得しました。

オランダの報道機関NH Nieuwsに対して、Microsoft NetherlandsのCEOであるJoris Schoonisは、「30万の顧客が、自国に近い主権国家にデータを保管したいと望んでいます」と語りました。

この区画は、オランダ北部のホランズクローン市ミデンメールにある既存のデータセンター「AMS13/14キャンパス」に隣接してます。

既存のデータセンターは、施設が地域の水消費量に与える影響を懸念する地元農家の反対を受け、長期にわたる許可手続きを経て2023年4月に建設許可を取得しました。

同CEOは、企業や組織がロシアとの緊張高まりを懸念し、データの安全性を確保するためオランダに保管したい意向だと付け加えました。

Microsoft Netherlandsのデータセンター担当ディレクターであるNick Hengelmanは、次のように述べました。「私たちは、より透明性を高め、地域住民との協力を強化したいと考えています。今回の件で多くを学びました。」

同氏によると、施設周辺には雨水を冷却用途に活用するための公共スペースを設ける計画もあるとのことです。

同施設はまた、オランダの電力会社Vattenfallと契約を結び、Wieringermeer風力発電所からの電力を調達しています。この風力発電所は、堤防によって洪水から守られた低地(ポルダー)に位置しています。

ミデンメールキャンパスは今年、大きな注目を集めています。

日曜には、イスラエル軍の情報機関「Unit 8200」がマイクロソフトのクラウドプラットフォームを利用していたことが明らかになったことを受け、AMS13/14キャンパスで抗議活動が行われました。活動家の一部は施設屋上に登り、別のグループはアクセスを遮断しました。

また、2025年5月には、英国で約300万ポンド(約400万ドル)の贈収賄事件に関連して、オランダにあるマイクロソフトの施設に関与したとされる3人が逮捕されました。捜査対象となっている企業「Blu-3」は、現在ミデンメールで「Project Nimble」というハイパースケールプロジェクトを進めているとされています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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