HPE、AMDとの協業を拡大しHelios AIラックの提供を開始

同時に、HPE GX5000ベースのスーパーコンピュータ「Herder」がAMD製プロセッサを搭載することを発表

HPEは、AMDのHeliosラックスケールAIアーキテクチャを採用する最初のシステムプロバイダーの一社になると発表しました。

Broadcomと連携し、HPEは広帯域Ethernet接続を提供するため、Heliosに専用に設計したHPE Juniper Networkingスケールアップスイッチを統合する予定です。

AMDのダブルワイド構成のHelios AIラックは2025年6月に初公開され、Zen 6 Epyc “Venice” CPU、MI455X GPU、Pensando Vulcano NICを搭載し、ラックあたり2.9エクサフロップス(EFLOPS)のFP4性能を実現します。HPEは、このHeliosアーキテクチャを2026年から世界中の顧客に提供開始する予定であると発表しました。

今回の発表は、HPEが近く発売予定のCray Supercomputing GX5000プラットフォームの技術仕様を詳細に説明した約1か月後に行われました。

シュトゥットガルト大学の高性能計算センター(HLRS)は、次世代スーパーコンピュータ「Herder」向けにGX5000を採用したことを明らかにしており、HPEは今回、従来モデルと同様にHerderもAMD製のシステムになることを明らかにしました。HerderはAMD Instinct MI430X GPUと次世代のAMD Epyc Zen 6 CPUを搭載し、2027年後半に稼働を開始し、現在のシステム「Hunter」の後継機となる予定です。

AMDのDr. Lisa Su CEOは、次のようにコメントしています。「HPEは高性能計算の可能性を再定義するうえで、長年にわたり卓越したパートナーであり続けています。Heliosにより、AMDのコンピュート技術のフルスタックとHPEのシステム革新を組み合わせ、AI時代における効率性、スケーラビリティ、そして画期的な性能を実現するオープンなラックスケールAIプラットフォームを提供します。」

HPEのAntonio Neri CEOは、次のように述べています。「HPEとAMDは10年以上にわたりスーパーコンピューティングの限界を押し広げ、複数のエクサスケール級システムを提供し、イノベーションを加速するオープンスタンダードを推進してきました。新しいAMD『Helios』とHPEの専用スケールアップネットワークソリューションにより、クラウドサービスプロバイダーのお客様に、AIコンピューティングのビジネス展開における、より迅速な導入、高い柔軟性、そしてリスクの低減を提供します。」

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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