IQM、メリーランド州ディスカバリー地区に米国量子技術センターを設立

同社は州の「Capital of Quantum(量子首都)」イニシアティブと連携してプロジェクトを推進

IQM Quantum Computers(IQM)は、米国における初の量子技術センターを、メリーランド大学のディスカバリー地区に設立したと発表しました。

同社は本プロジェクトにおいて、メリーランド州のCapital of Quantum (CoQ)イニシアティブと連携します。CoQとは、メリーランド州、メリーランド大学、民間企業および連邦政府のパートナーによる官民連携プロジェクトです。

2025年1月に始動したCoQは、5年間で10億ドル以上の投資を呼び込むことを目標としており、商業イノベーションの促進と、地域および国家レベルでの量子クリティカルインフラの整備を進める計画です。

IQMは声明で、この新施設により地元のスタートアップ、学術機関、連邦政府のパートナーと緊密に連携し、先進的な量子技術の展開を加速させることができると述べました。また、ディスカバリー地区にセンターを設置することで、米国国立標準技術研究所(NIST)、NASAゴダード宇宙飛行センター、メリーランド大学情報・安全保障応用研究所(ARLIS)、ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所など、連邦政府の研究機関が集積するエリアに近接しています。

IQMのCEO兼共同創業者であるJan Goetzは、「米国は世界で最も重要な量子市場の一つです。(メリーランド大学の所在地である)カレッジパークは、連邦研究コミュニティとその周辺で形成されている量子エコシステムにつながる拠点となります。ここは米国での当社の事業拡大に最適な場所です。」と述べています。

また、CoQのディレクターであるCorey Stambaughは、「カレッジパークのディスカバリー地区にIQMを迎え、同社初の米国量子技術センター設立を歓迎します。メリーランド州はIQMのようなグローバルリーダーとの深いパートナーシップ構築に注力しており、CoQを量子イノベーションと商業化の中核拠点として位置づけています。」とコメントしています。

IQMは2018年にフィンランド・ヘルシンキで設立され、HPC、研究機関、大学、企業向けにフルスタックの量子コンピュータおよびアプリケーションを提供しています。同社はフィンランドおよびドイツ・ミュンヘンに量子データセンターを運営し、システムへのクラウドベースのアクセスを提供しています。これまでに、韓国ポーランドイタリア台湾のスーパーコンピューティングセンターに量子システムを納入しています。

2026年2月、同社はナスダック上場企業であるReal Asset Acquisition Corp.(RAAQ)との特別買収目的会社(SPAC)合併による株式公開計画を発表しました。この取引によりIQMの推定時価総額は18億ドルとなり、上場すれば欧州初の上場量子コンピュータ企業となる見込みです。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。