元インテルのRaja Koduri氏による新たなAIスタートアップ、インドのYotta社と交渉中

Intelの元チーフアーキテクトRaja Koduri氏が手掛ける新たなAIスタートアップが、インドのデータセンター企業Yotta Infrastructureと買収交渉を行う可能性があることが明らかになりました。

ロイターの報道によると、Koduri氏が立ち上げるまだ社名も決まっていない生成AI企業は、Hiranandani氏所有のYotta社と提携するか、買収するかのどちらかになるとのことです。ただ、今回の取引の内容は明らかにされておらず、この新会社がどれだけの資金を保有しているのかも不明です。

この新会社は年内に設立され、Nvidiaへの挑戦として、ゲームデザイナーや映画産業従事者を含むクリエイターにAIツールを提供する予定であると、彼はロイターに対し語っています。

「最近では、息をすればNvidiaと競合している。彼らはあらゆる空間、あらゆるものに参入しているので、競合する以外の選択肢はない」

Koduri氏は、生成AIツールに必要な大量のコンピューティングパワーに簡単にアクセスできるよう、ローカルデータセンターの構築を計画しているようです。

Yotta社は現在、ムンバイで50MWのキャンパスを運営しており、フル構築時には24エーカーの敷地に5つの建屋が並び、7,000ラックの収容が可能となる見込みです。さらに同社は最近、ノイダにもキャンパスを開設し、そこでは最終的には6棟構成で160MWを提供する計画となっています。さらに、チェンナイ、デリー、ベンガル、グジャラート、プネ、ポワイ、コルカタでも施設の建設を計画しています。さらには、バングラデシュにも新キャンパスを計画しています。

Koduri氏は、GPUを中心に数十年にわたり半導体業界に身を置き、2000年代に入ってからはAMD、Apple、Intelでさまざまな役割を担ってきました。彼はこの新事業に専念するため、2023年3月にチップ大手を退社しました。

「他の多くのハードウェアが利用可能であるにもかかわらず、これらのツールの多くがいまだに1社のGPU(=Nvidia)だけで訓練され、1社のGPUで展開されていることに心を痛めている」と、彼は最近BizJournalに対して語っていました。「おそらく引退するよりも、コンテンツ制作にAIを活用することにフォーカスしたソフトウェアスタートアップをやる、これが私の情熱のようなものだ。そして映画業界、メディア、エンターテイメントとのつながりを作っていく」


その他インド関連では、Adani社のEdgeConneXとの合弁会社が、2億2千万ドルの融資に向けて、およそ6行の銀行と交渉中であるとBloombergが報道しています。

これは、ショートセラーのHindenburg Researchが株価操作、不正会計、マネーロンダリングを疑った詳細な調査を発表して以来、コングロマリットにとって初めての海外からの借入となります。

AdaniConneXは、この資金を資本支出に充てる予定であり、5年のテナー(満期までの期間)について検討中であると伝えられています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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