武漢で完全中国製のAI訓練用スパコンが公開か

1兆パラメータのAIモデルを訓練できるとの報道

チャイナテレコム(中国電信) は、AIトレーニング用のスーパーコンピューターの構築に、すべて中国製の部品と技術を使用したと報じられています。

中国のニュースサイト『ITHome』によりますと、武漢にある中央インテリジェントコンピューティングセンターを拠点とするこのマシンは、何兆ものパラメーターを持つLLMを訓練する能力を持つということです。もし事実なら、このマシンは、Top500リストで世界最速のスーパーコンピューターとして公式に認定されている、カリフォルニアに本拠を置くスーパーコンピューター「Frontier」に匹敵することになります。

Google 翻訳版によりますと、このマシンには高度な独立液冷インテリジェントコンピューティングクラスターも含まれており、チップからサーバー、キャビネットへと循環し、すべてのシナリオでPUE1.15以下を実現するということです。

ITHomeによりますと チャイナテレコム は全国に多数のマルチポイントインテリジェントコンピューティングセンターを建設しており、そのインテリジェントコンピューティング能力は合計5,000ペタフロップスに達するということです。

中国はTop500コンペティションに参加していないため、信頼できる性能値を入手するのは難しいですが、2022年には中国のエクサスケールスーパーコンピューター「OceanLight」がGordon Bell Prizeの最終選考に残り、Frontierと直接競合することになりました。

同年、Asian Technology Information ProgramのディレクターであるDavid Kahaner博士の調査によれば、中国政府は10基のエクサスケールシステムを開発しているとのことですが、システムとその仕様に関する情報が不足しているため、これらのマシンが現実にどれほどの性能を持つことになるのか判断するのは困難です。

しかし、 Kahanerの研究発表以降、中国メディアはさらに数台のスーパーコンピューターの発表を報じています。

2023年12月初め、中国の国営通信社『新華社』は、広州にある国立スーパーコンピューティングセンターが国産の新型スーパーコンピューター『Tianhe Xingyi』を発表したと報じています。スペックは明らかにされていませんが、同ニュースによると、このシステムは100ペタフロップの「Tianhe-2」を上回るということです。

2024年1月、北京は国営のBeijing Energy Holding( 北京エネルギーホールディング 北京能源国際 :BEH )が運営する公共AIコンピューティングプラットフォームを立ち上げると報じられました。BEHは、2024年の第1四半期にオンラインになる予定で、このプラットフォームは第1フェーズで500ペタフロップスの計算能力を提供し、第2フェーズでは1500ペタフロップスまで増加させるとしています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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