Nvidia、英国最速のスーパーコンピュータ「Cambridge-1」を発表

Nvidiaは、ハーロウにあるKao Dataのデータセンターで、スーパーコンピューター「Cambridge-1」を正式に発表しました。

Cambridge-1は、標準的なLinpack性能で8ペタフロップス、あるいは400ペタフロップスの「AIコンピューティング」を可能とする、英国最速のスーパーコンピューターとなります。

NvidiaのAIに特化したGPUシステム「DGX A100」を80基使い構築されたこのスーパーコンピュータは、20テラバイト/秒のInfiniBand、2ペタバイトのNVMeメモリを搭載しています。

このマシンは、AstraZeneca(アストラゼネカ)、GSK、Guy’s and St Thomas’ NHS Foundation Trust、King’s College London、Oxford Nanopore Technologiesなどのヘルスケアおよび医薬品研究者らに提供されます。これらの企業はいずれもNvidia DGXシステムをすでに使用しており、それが参加するための条件となっています。

NvidiaのCEOであるジェンスン・フアン氏は次のように述べています。「Cambridge-1は、企業や大学の世界的な研究者らに、英国で最も強力なスーパーコンピュータでライフワークを遂行するための力を与え、英国ではこれまで不可能であった規模と速度で、病気や治療法の手がかりを解き明かすことができるようになるだろう」

「Cambridge-1で開発された発見は、英国で形になるが、その影響は世界に及び、世界中の非常に多くの人々に恩恵をもたらすであろう画期的な研究を推進することになる」

このシステムは、名目上はヘルスケアセクターを支援するために開発され、そして儲かる業界のためにAIツールを構築するというNvidiaの取り組みでした。しかし、同社はケンブリッジを拠点とするチップデザイナーArmの400億ドル規模の買収を英国に認めてもらうための努力の一環としても資金提供を行いました。

Nvidiaは一時、ボリス・ジョンソン首相とマット・ハンコック保健長官(当時)をオープニングセレモニーに招待したいと考えていましたが、最終的にはどちらも失敗に終わりました。

今年初め、Nvidiaのソリューションアーキテクチャー&エンジニアリング部門VPのマーク・ハミルトン氏に、我々はこの新しいスーパーコンピュータについて会話をしました。

「カリフォルニアにはたくさんのスパコンがあり、研究者の多くもカリフォルニアにいる。私たちは、現在および将来、Nvidiaの社員、あるいは顧客が集中しているところにスパコンを作れば良いのではないかと考えた」ハミルトン氏はこのように述べています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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