靴メーカーのAllbirds、ネオクラウド型GPU-as-a-Serviceプロバイダーへの事業転換を図る

新規事業の調達額はわずか5000万ドルながら、株価は急騰

靴ブランドのAllbirdsは、AIクラウドプロバイダーへと大きく方向転換を進めています。

同社は今週、機関投資家との間で5000万ドルの転換社債型融資枠に関する最終契約を締結したと発表しました。この資金調達により、事業の軸足をAIコンピューティングインフラへ移すことが可能になります。

この方向転換は、Allbirdsが資産および知的財産の大部分をAmerican Exchange Groupに売却する計画を発表した直後に行われました。

社名を「NewBird AI」に変更する予定のAllbirdsは、長期的なビジョンとして、「垂直統合型GPU-as-a-Service(GPUaaS)およびAIネイティブなクラウドソリューション事業者」になることを掲げています。

今回調達した5,000万ドルはGPUの購入に充てられ、AIコンピューティング能力を必要とする顧客に提供される予定です。

「今後は、コンピューティングリソースやサービス提供内容の拡充、オペレーターや顧客とのパートナーシップの強化、ならびに戦略的なM&Aの機会を検討し、ネオクラウドプラットフォームを成長させていく考えです」と同社は説明しています。

この発表は投資家から好意的に受け止められたようで、Allbirdsの株価は1株3ドルを下回る水準から、執筆時点ではおよそ19ドルまで上昇しました。ただし、調査会社Constellationが指摘しているように、新生Allbirdsがネオクラウド分野で競争するためには、さらに大規模な資金注入が必要になる可能性が高いとみられています。

今回の資金調達枠については、Chardanが融資代理人を務め、Holland & Hart LLPがAllbirdsの法務顧問を担当しています。

ナスダックに上場しているAllbirdsは、2015年に靴およびアパレル企業として設立されました。同社は当初、クラウドファンディングサイトのKickstarterで資金を調達し、ニュージーランド産のメリノウールを使用するという構想を掲げ、スポーツシューズのWool Runnersシリーズを展開して事業を開始しました。

2021年に上場しましたが、近年は事業規模を縮小しており、複数の店舗を閉鎖しています。直近の年次報告書では、継続的な赤字と事業継続能力に対する重大な疑義が記載されていました。

3月下旬には、ファッションブランド管理会社であるAmerican Exchange Groupに対し、知的財産および資産・負債の大部分を3900万ドルで売却する契約を発表しており、この取引は2026年第2四半期に完了する予定です。

Allbirdsの例はおそらく最も注目を集めるケースですが、関連する実績が無いにもかかわらず、ここ数年でAIやデータセンター分野に参入した企業は同社だけではありません。

これまでにも、台湾のウイスキー輸入業者求人サイト、シンガポールのヘルスケア関連企業、インドのテレビ番組制作会社、中国の自動車ローン会社航空事業者、さらにはマレーシアでHard Rock Cafeのフランチャイズオーナーなどが、同分野への参入を模索してきました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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