AWS、ニュージーランドにクラウドリージョンを開設へ

同国に対する53億米ドルの投資も発表

アマゾン ウェブ サービス (AWS) は、2024年にニュージーランドに新たなクラウドリージョンを開設する計画を発表しました。

通常のAWSリージョンと同様、この新たな Asia Pacific (Auckland) リージョンは、3つの アベイラビリティゾーン (AZ)で構成されます。

「新しいAWS Asia Pacific (Auckland) リージョン開設により、さらに多くの開発者、スタートアップ企業、企業、そして政府、教育、非営利団体らが、ニュージーランド国内のデータセンターからアプリケーションを実行し、エンドユーザーに向けてサービスを提供することが可能になり、ニュージーランド国内にデータを保持したい顧客にそれを保証できるようになる 」と同社は述べています。

AWSは、この地域に対し75億NZドル(53億米ドル)を投資し、約1,000人の雇用を創出するとしています。また、この新たなインフラは、今後15年間でニュージーランドのGDPに108億NZドル(77億米ドル)の経済効果をもたらすと同社は主張しています。

AWSのインフラストラクチャサービス部門バイスプレジデントのPrasad Kalyanaramanは次のように述べています。「AWSは、ニュージーランド国内の幾千もの企業の革新、成功、そしてグローバルな成長を支援する。今回の投資は、ニュージーランドに対するAWSの深く長期的なコミットメントを意味する。私たちは、世界クラスのインフラを新たに構築し、需要の多いデジタルスキルを持つニュージーランド人を育成し、そしてデジタルトランスフォーメーションを加速し、経済成長を促進するアプリケーションを地元の企業が提供できるよう、引き続き支援していきたいと考えている」

今回の発表に先立ち、AWSがニュージーランドで行った最も重要なインフラ投資は、アメリカからニュージーランド、アメリカ領サモア、太平洋の島々、ハワイを経由してオーストラリアに至るHawaikiケーブルシステムの容量を購入することでした。また、オークランドでは2つのAmazon CloudFrontのエッジロケーションとAWS Outpostsを開設しました。

AWSによると、同国にはAir NZ、ANZ銀行、Bank of New Zealand(BNZ)、Contact Energy、ニュージーランド自然保護局、Lancom、ニュージーランド保健省、ニュージーランド司法省、オークランド大学など、既に多くの顧客がいるとのことです。

ANZ New Zealand and PacificのCIOであるMichael Bullockは、「AWSがニュージーランドに投資し、能力を開発していることは素晴らしいことである」と述べています。「ニュージーランドのテクノロジーセクターは世界トップクラスであり、このような投資は、ニュージーランドに技術的なレジリエンスとイノベーションの機会を提供するための大きな一歩となる」

一方マイクロソフトも現在、ニュージーランドのAzureリージョンを開発中です。また、Googleは、オーストラリアのメルボルンにGCPリージョンを開設したのに続き、最近、ニュージーランドに新たなPoint of PresencePoP)を開設しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。