Zoom、クラウドインフラ基盤にOracleを採用

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)拡大に伴うロックダウンで世界を席巻したビデオ会議アプリケーションのZoomは、クラウドインフラ基盤としてOracleを採用しました。

Oracle Cloudの存在はAmazon、Microsoft、Googleよりもはるかに小規模であったため、これは驚くべき選択でした。しかし、2週間前にOracleの創設者兼CTOのLarry Ellison氏はビデオ会議サービスを称賛し、それが「必要不可欠なサービスである」とコメントをしていた事実がありました。

容量拡張が急務

新型コロナウイルスの蔓延を抑える目的で、世界の多くの地域で在宅指示が発令された事で、Zoom Video Communicationsの利用者は毎日3億人ほどに達し、同社は急ぎ容量の拡張を検討していました。

Zoomは数十万人のZoom参加者を導入後数時間以内にOracle Cloudに配置し、現在は数百万の同時会議参加者がサービスに参加しているため、毎日7ペタバイトを超えるデータ転送が必要です(93年のHDビデオにほぼ相当)。

「複数のプラットフォームを調査したが、Oracle Cloud Infrastructureは、迅速な容量拡張や、我々の新規ユーザーニーズを満たす点で役に立った。」とZoomのCEO Eric S. Yuan氏は述べています。「我々は、業界をリードするセキュリティ、卓越したパフォーマンス、比類のないレベルのサポートを持つ、Oracle Cloud Infrastructureを選択した。」

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しかし、なぜOracleなのか?

誰もがその選択を明白であるとは思いませんでした。Synergy Researchは、2月発行のレポートでOracleを「ニッチプレーヤー」と表現し、AWS、Microsoft、Googleのパブリッククラウド業界におけるリーディングベンダー3社はもちろん、IBM、Alibaba、Tencentにも遅れをとっていると示していたからです。

1つの考えられる理屈は、Oracleとの提携は、 Zoomをセキュリティ上の欠点を抱えた、中小企業やコンシューマ向けの新興企業だと考えているエンタープライズ企業顧客に対し、より慕わせる目的であると思われます。CRM Essentialsの創設者であるBrent Leary氏はTechCrunchに対し、「Zoomは、エンタープライズ企業に対し、一般的に中小企業が必要とする要件を超えた規模やデータセキュリティの処理に対応できることを証明する必要がある。」と語っていました。

もう1つの要因は価格の可能性があり、Oracleは、現在意気盛んな企業からビジネスを獲得するために、非常に強力な提案をした可能性があります。また、MicrosoftやGoogleとは異なり、同社はZoomと競合していません。

– Syndergy Research

いずれにせよ裏で多くの交渉が行われた可能性が非常に高いと思われます。今日の発表は、2週間前に公開されたYoutubeビデオに確かにつじつまが合います。このビデオでは、Oracleの創設者兼CTOのLarry Ellison氏が、サービスに対する明らかに自発的な証言を行っています。

「Zoomは、オラクル、米国の企業、そして世界中の企業にとって不可欠なサービスになった。Covid-19パンデミックに直面しているにもかかわらず、経済は機能し続けることができた。」とEllison氏は述べ、このサービスがあったことで「私たちがエンジニアリングを続けられ、カスタマーサポートを続けられ、在宅勤務をしていても営業を継続することができた。」と説明していました。

今後に関し彼は次のようにも言っています。「私たちの仕事のやり方は二度と過去と同じになることはないだろう。私たちは今後は対面以外でも会うようになるだろう。時には対面、そして時にはZoomによるオンライン上で面会するようになるだろう。」

Data Center Dynamics

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