企業のデジタル化に伴い、第2四半期にデータセンターの需要が急増

データセンター企業は四半期ごとに力強い成長を報告しており、エンタープライズ顧客からの需要が急増していることから、今後のビジネスについて明るい見通しを持っています。

COVID-19の発生以来、アジア太平洋地域の多くのデータセンターが、地方政府によって必要不可欠な事業や重要なインフラとして認定されました。その結果、データセンターの経常収益が増加しました。

例えば、Macquarie Data Centresの場合通年の収益は2億8510万ドルで、20年度の2億6620万ドルに比べて7%の増加となりました。

Macquarie のポートフォリオのうち、クラウドサービスと政府関連業務の売上高は1億3,200万豪ドル(9,500万米ドル)で、21%の大幅増となっていますが、これは政府が中国系のGlobal Switch社の施設からサービスを移転するよう指示したことが一部要因となっています。

継続的な成長

マレーシアのTIME dotCom社は、前年同期比で経常収益が増加しており、中でもリテールとエンタープライズ顧客の増加が顕著であると指摘しています。

マレーシアではCOVID-19との戦いが続く中、リモートワークが徐々に新しい常識となってきています。データストレージ、接続性の向上、その他のインターネットサービスに対する需要の高まりは、クラウド技術でしか対応できません。

同様にNextDCは、2021年6月期に安定した収益を計上し、EBITDAを改善し、損失を縮小しました。2021年6月30日までの12カ月間で、売上高が2億ドルから2億4,610万ドルへと前年同期比で23%増加し、EBITDAは1億300万ドルから1億3,300万ドルへと29%増加しました。

同社は昨年の4,500万ドルから2,070万ドルの損失を計上しましたが、その減少分は繰延税金の計上によるものです。財務上の打撃のほとんどは、減価償却費に関するものでした。

2021年度の成長は企業顧客の着実な増加に牽引されたもので、期間中に183社の顧客を獲得し顧客総数は1,547社となりました。契約利用も8%増の75.5MW、データセンターの相互接続も13%増の14,718件となり、経常収益の7.7%を占めました。

同社の発表によるとS2の設備が完成し、総設備容量が30MWになりました。また、S3の建設は順調に進んでおり、第一フェーズは2020年度後半に予定通り終了する予定です。今年3月、NextDCは最大級のデータセンターであるS3の建設を開始していますが、これらはすべて今後のビジネスの持続的な勢いを示すものです。

第2四半期のエクイニクスの売上高は、前四半期比4%増の16億5,800万ドルとなりました。2021年度全体では、エクイニクスは10~11%の収益成長率をガイダンスしており、ビジネスにおける強気の姿勢を示しています。

エクイニクスの社長兼CEOチャールズ・マイヤーズは次のように述べています。「デジタルトランスフォーメーションがすべての業界で以前の予想を上回る中、当社のビジネスには大きな勢いが続いています。テクノロジーへの投資は加速しており、従来のテクノロジー市場がサービスとしての消費モデルに移行し続け、ハイブリッド・マルチクラウドが選択されるアーキテクチャとして広く採用されている中で、当社は独自の地位を維持していると考えています。パンデミックにより、デジタルインフラストラクチャが単なるビジネスの実現手段ではなく、あらゆる業界のデジタル・リーダーにとって競争上の優位性をもたらす主要な要因であることが浮き彫りになりました。また、インフラストラクチャの分散化、オンデマンド化、エコシステムとの接続がこれまで以上に進むことを示す多くのトレンドが引き続き見られます。」

6月14日、エクイニクスはGICとの間で、xScaleデータセンタープログラムの拡張に39億ドルを追加する契約を発表しました。これらの契約が締結され構築されると、xScaleのポートフォリオは、世界各地の32の施設と600メガワット(MW)以上の電力容量で、69億ドル以上になります。

根強い逆風

大規模なデータセンターの建設が進んでいるとはいえ、COVID-19の新たな波による不確実性は依然としてプロバイダーの頭を悩ませています。TIME dotComの司令塔であるアフザール・アブダル・ラヒームは、「COVID-19パンデミックの連鎖的な影響に経済全体が取り組んでいるため、当面は逆風が続くと予想されますが、回復を期待しています」と述べています。

Digital Realty社では、2021年第2四半期の新規リース契約数は1億1,300万ドルで、2021年第1四半期の1億1,700万ドルと比較して3%減少しました。この新規リース契約は、合計で58.7MWの電力容量と558,000平方フィートに相当します。

W.Media (Venkatesh G記者)より抄訳・転載

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