ESR Caymanが大阪のデータセンターを買収、78MWのキャンパス計画を発表

新施設2棟を建設しサイト全体で78MW、2,300億円相当か

香港の物流・不動産会社であるESR Cayman(ESRケイマン)は、大阪にあるデータセンターを購入し、それを3棟の施設からなるキャンパスへと拡張していくと発表しました。

この敷地には現在、テナントが入居しているデータセンターがあり、土地も余っています。ESRは、この土地に新たに合計39MWの容量となるデータセンター2棟の建設を計画しており、最初のデータセンターは2023年に開設予定とされています。また、既存のデータセンターは、テナントの契約期間が終了した後、39MWの施設へと再開発が行われ、最終的にはキャンパス全体で78MWの容量となる計画です。

ESRの成長計画

ESRは、大阪市中央区のビジネス街から10km圏内に位置し、日本の主要インターネットエクスチェンジ(IX)やその他のネットワークエクスチェンジにも近い場所にキャンパスを構えます。同社は急速に成長する日本のデータセンター市場において、キャパシティを要求するハイパースケーラーやコロケーション事業者を狙っています。顧客には、データホール、個々の施設、あるいは複数施設をリースするオプションが提供されます。個々の施設は パワードシェルデータセンター として、または完全なデータセンターとして提供することができるとESRケイマンは述べています。

電力は12カ月以内に供給される予定で、同社は2021年後半に建設を開始し、2023年末までに最初のデータセンターの稼働開始を見込んでいます。

ESRは、既存施設に入居しているテナントの詳細や、リース期間の満了時期については明らかにしていません。

このキャンパスの総資産額は、パワードシェルと完成された施設のバランスにもよりますが、21億5,000万ドル(およそ2,300億円)相当になると予想されています。大阪は、東京に次ぐ商業の中心地であり、人口構成やインフラの整った地域で、中国を除くアジア太平洋地域で5番目に大きなデータセンター市場となっています。

共同設立者であるジェフリー・シェン氏とスチュアート・ギブソン氏は、ESRケイマンにとってデータセンターは新たな動きであるとし、「ニューエコノミーのインフラを提供するリーディングカンパニーとして、ESRが進化するデータセンターのエコシステムに進出するのは自然な流れです。高成長市場の一等地に拡張性のあるキャンパス型の資産を構築するという、我々にとって最初の新規データセンター開発に非常に興奮している」と述べています。

ESRは現在、APAC全域で200MW以上の土地と電力の承認を得ているとようです。

ESRは、APACに特化した物流不動産プラットフォームとしては最大の延床面積を誇り、Warburg Pincus(ウォーバーグ・ピンカス)などの支援を受けています。

Data Center Dynamics

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