Groq、オーストラリア・シドニーのデータセンターにAIインフラを配備

アジア太平洋地域への進出

AIチップスタートアップのGroqは、オーストラリア・シドニーにあるEquinixのデータセンターにAIインフラを配備しました。

同社によると、これはGroqにとってアジア太平洋地域における初の配備であり、継続的なグローバル展開の一環とのことです。

本展開では、同施設内の4.5MWの容量を活用し、相互接続サービスにEquinix Fabricを採用しています。これにより、アジア太平洋地域の顧客は、GroqCloudを介してGroqの推論機能を低遅延で利用できるようになります。同社は、200万人のユーザーの約半数がアジア太平洋地域に拠点を置いていると述べています。

GroqのJonathan Ross CEO兼創業者は、次のようにコメントしました。 「世界には誰もがAIを構築できるだけの計算リソースが不足しています。だからこそGroqとEquinixは、オーストラリアを起点にアクセス拡大を進めているのです。」

また、Equinixアジア太平洋地域プレジデントであるCyrus Adaggraは、次のように付け加えました。
「GroqはAI推論のパイオニアであり、Equinixを通じて高性能インフラをグローバルに急速に拡張していることを大変喜ばしく思います。当社独自のエコシステムと広範なグローバル拠点網は、同社の顧客への接続ゲートウェイとして機能し続け、大規模な効率的な企業向けAIワークフローを実現します。」

Equinixはオーストラリア・シドニーに8つのデータセンターを運営しており、そのうち1つは「xScale」施設ですが、Groqがどのデータセンターでスペースを借りているかは明らかにされていません。

Groqは、2016年にRoss CEOによって共同設立されました。同氏は以前、GoogleのTensor Processing Unit(TPU)開発を主導した人物です。同社は自社サーバーおよびラック内に、人工知能・機械学習・高性能計算向けに設計された専用チップとアクセラレータを提供しています。

同社はフィンランド・ヘルシンキでもEquinixの顧客であり、今年初めにスペースを借りています。その他、米国(Equinix、TierPoint、DataBank)、カナダ(Bell Canada)、サウジアラビア(Humain)にも拠点を展開しています。2025年10月、Ross CEOはこれまでに12のデータセンターを設置し、2026年にはさらに12ヶ所の設立を目指すことを表明しました。同氏は、特にアジア地域でのデータセンター展開に強い関心を示しています。

2025年2月、Groqはサウジアラビアから15億ドルの投資を獲得し、同国におけるAI推論インフラの拡充を推進しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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