デジタル・リアルティ、LAデータセンター・プロジェクトに隣接する50階建て高級タワーマンションを訴える

デジタル・リアルティは、三井不動産アメリカ(以下、MFA)がカリフォルニア州ロサンゼルスで計画している50階建ての高級マンション開発に対して訴えを起こしたと、The Real Deal (以下、TRD)が報じています。

デジタル・リアルティは、この「パークテラス」タワーの隣でデータセンター・プロジェクトを進めており、MFAのビルは設計ガイドラインに違反し、カリフォルニア州の歴史的資産登録対象になっている近隣の2つのビルに与える影響を考慮しておらず、環境への潜在的な影響を適切に評価していないと主張しています。

パークテラスは8th Grand AvenueとHope Streetに位置します。タワー開発計画は2017年に始まり、三井不動産は2024年の着工を目指しています。このタワーは、デジタル・リアルティのプロジェクト、737 South Grand Avenueにある床面積約48万6,000平方フィート(4万5,150平方メートル)の13階建てデータセンターからわずか40フィートしか離れていません。なお、MFAの開発がデジタル・リアルティのデータセンター計画に影響を与えるかどうかは定かではありません。

訴えているのはデータセンター大手だけではありません。労働組合の関連団体であるCREED(Coalition for Responsible Equitable Economic Development)Los Angelesもこの動きに加わっており、パークテラスはゾーニング規制に違反していると主張しています。

デジタル・リアルティとCREEDは以前、2023年7月にタワーに対する訴訟を起こしましたが、却下されました。今回の新たな訴えは、計画委員会が審議する議題とされています。

LAのJeffer Mangels Butler & Mitchellのパートナーで土地使用弁護士のDaniel Freedman氏は、TRDに対し次のように語っています。「通常、このような訴えは、開発を遅らせたり、条件を引き出したり、開発業者にプロジェクト自体の一部を変更させようとするために起こされています。まれに、揺さぶりをかけることもあります。そうでなければ処理に数カ月から数年かかる訴えを取り下げたり、放棄したりする代わりに、金銭的な対価を引き出そうとするものです」

DCD はデジタル・リアルティに問い合わせ、コメントを求めています。

パークテラスは、デジタルリアルティのLAデータセンターに近いだけでなく、同社の別の施設(600 W 7th StreetにあるLAX10)にも近接しています。1914年に建設されたLAX10ビルは、現在27MWのデータセンターを有し、この地域の主要キャリアホテルとなっています。

デジタル・リアルティは、もう一つ、LAX12として知られるLA拠点のデータセンターを保有しています。この施設は2260 East El Segundo Boulevardにあり、18MWのIT容量を提供しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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