CyrusOne、関西電力との提携で日本進出、900MWのポートフォリオを計画

関西初の施設はまもなく建設開始

米国のデータセンター事業者 CyrusOne は、日本のエネルギー会社である関西電力株式会社(KEPCO)と提携し、日本国内における新規データ センター開発に取り組んでいます。

両社は今週、50対50の合弁会社「関西電力サイラスワン株式会社(CyrusOne KEP)」を設立し、今後10年間で少なくとも1兆円(70億ドル)を投資し、事業規模を900MWにする計画を発表しました。

詳細はまだ明らかにされていませんが、両社は、関西と東京エリア、および日本国内のその他の主要市場での建設を計画していると述べています。

最初のプロジェクトは、関西(奈良県、和歌山県、京都府、大阪府、兵庫県、滋賀県を含む)で「近い将来」に着工する予定としていますが、ここでも具体的な内容は明らかになっていません。

両社は、CyrusOneのハイパースケールデータセンターに関する知見、関西電力の電力・地域に関する知見、さらに子会社を通じた既存のデジタルインフラおよび建設に関する知見が融合することになると述べています。

CyrusOneの社長兼CEOであるEric Schwartz氏は、「これは、データセンター、電力に関する知識、能力を結集し、デジタルと電力インフラを同時に最適化するユニークなパートナーシップ」と語っています。「関西電力は、日本最大の電力会社の1社であり、地域における幅広い知見を有しています。同社の知見および関係性に加え、CyrusOneのデータセンターの設計、開発、商業運用の経験を組み合わせることで、世界中の成長意欲のあるお客様にさらなるサービスを提供していくことが可能となります」

一方、関西電力の代表取締役社長兼CEOである森望氏は次のように述べています。「ハイパースケールデータセンター市場は、生産性、娯楽、セキュリティに好影響を与えるデジタルテクノロジー製品・サービスの成長に伴うデータトラフィック量の増加により、日本でも成長を続けています。今回の合弁会社設立により、KEPCOグループは、日本のクラウド企業やテクノロジー団体に世界最高品質のサービスを提供することを目指します」

1951年に設立された関西電力は、合計35GW以上の発電能力を持つ数十のエネルギー発電所を所有・運営しています。同社は、最近大阪に新しいデータセンターを建設する計画を発表したISPの株式会社オプテージと、不動産開発会社の関電不動産開発株式会社を所有しています。

2023年度計画によると、関西電力は国内外において、系統用蓄電池事業と「EMS*2データセンター事業」への投資を実施しています。

KKR傘下のCyrusOneは、欧米で40以上のデータセンターを運営または開発中だが、アジアへの進出は今回が初めてとなります。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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