富士通、英国郵便局から4,200万ポンドのHorizon IT契約延長を獲得

英国郵便局は、富士通とのHorizon IT契約を2024年まで延長し、小売・会計システムの契約を1年延長しました。しかし、データセンターのホスティング契約は延長しないと決定しました。

4,200万ポンド(5,770万ドル)となる契約の延長は、2023年に終了する現行契約をさらに12ヶ月間延長するもので、郵便局は同システムからの移行を検討しているようです。

物議を醸したHorizonシステムが終焉を迎える

「本契約の満了に備え、また満了後に富士通サービスからの移行支援を受けるために、本契約を2024年3月31日まで1年間延長する。さらに1年間延長することも可能とする(郵便局の要求に応じて)。これと並行して、郵便局はシステムアーキテクチャとサービスデリバリーモデルの見直しと開発を続けていく」

ただし、オンプレミス・ホスティング、データセンター運用サービス、セントラル・ネットワーク・サービスについては延長されず、2023年3月31日に契約を終了するとしています。これは「HNG-Xシステムの開発と近代化に即したもの」としており、ホスティングは、別途調達されるクラウドホスティングソリューションにリプレースされるといいます。

富士通は1999年から郵便局のITシステム「Horizon」をサポートを行っており、英国内の数千の郵便局支店で利用されています。しかし、このシステムは、その間、スキャンダルや論争を引き起こしてきました。多くの郵便局員が会計上の不足に気づき、Horizonソフトウェアが原因ではないかとの疑いが掛けられ、不足分が返済されなかったために多くの郵便局員が罰金や起訴を受けることになりました。

2019年には、数百人の郵便局長が郵便局を訴え、2億5,000万ポンド(約3億4,370万円)の損失を出しました。一部の富士通社員は、一部の郵便局長事件に関連する偽証関連で警察の調査を受けています。政府による調査も行われています。

Data Center Dynamics

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