Globalstarが日本でC-3衛星対応のアンテナ設置開始

Appleが支援する企業、新たな衛星群を支える地上局の整備を継続

衛星通信会社Globalstarは、日本の地上局サイトに新しいアンテナを設置しています。

Appleが支援する同社は先週、北海道北部の町、美幌町にある既存の地上局でゲートウェイインフラの追加工事を開始したことを発表しました。

この拡張は、既存の衛星コンステレーションの支援と、第3世代のC-3モバイル衛星システムに必要なインフラの整備を目的とした、グローバル規模の追跡アンテナ増設プログラムの一環です。

Globalstarは以前、この地域全体にサービスを提供するための地上局を設置するため、美幌町に土地を購入しました。最初の設置は、2024年6月に開始しました。

Globalstarの法律顧問兼規制担当副社長であるL.Barbee Ponderは、次のように述べました。「アジアが国際的な建設ラッシュに加わり、当社は日本での事業拡大を通じて、第3世代モバイル衛星システムの支援体制を強化しています。本日の発表により、これまでで最も先進的なモバイル衛星システムであるC-3システムのインフラを含め、日本における将来の拡張をサポートするために必要な追加財産を手に入れました。特に、日本との長期にわたる良好な関係とIPmotionとの重要なパートナーシップを高く評価しています。」

IPmotionとGlobalstar JapanのCEOである安藤浩は、「美幌地上局の拡張を心から歓迎します。これは、日本の衛星通信市場への強いコミットメントを示しています。隣接する土地を取得することは、C-3衛星システムをサポートするために必要なインフラストラクチャを可能にするために重要でした」と語っています。

メディア制作会社IMAGICA Groupの傘下にある日本の通信会社IPmotionは、Globalstarと日本でジョイントベンチャーを持ち、美幌衛星ゲートウェイ地球局を建設しました。

1991年にLoral CorporationとQualcommの合弁事業として設立されたGlobalstarの第1世代コンステレーションは、48基の低軌道(LEO)衛星で構成されており、さらに予備衛星が4基軌道上に配置されています。第2世代では、24基の衛星が運用されています。同社は、世界中に24か所の地上局サイトを展開しています。

GlobalstarはAppleを投資家として迎えており、Appleは同社の衛星サービスを利用して、iPhoneの一部の「direct-to-cell(基地局不要の直接通信)」機能を提供しています。

Globalstarは最近、オーストラリアのエッジデータセンター会社DXNと契約し、2025年末までにハワイのマウイ島にプレハブモジュール3基を納入する予定です。

また同社は、テキサス州クリフトンにある地上局サイトに新しいアンテナを設置しました。これは25の国と地域にまたがる35か所の地上局で計画されている90基の新設アンテナのうち、最初の1基だということです。

新たな展開として、スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャにある Alcazar Teleportを拡張し、C-3システムをサポートするために地上局アンテナと関連インフラを追加するため、Telecom Castilla-La Mancha(Telecom CLM)と新契約を締結しました。Globalstarは、新たに3基の追跡アンテナとそれを支えるインフラを設置し、同地での設置面積を2倍に拡大する予定です。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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