IIJ、アイスランドの水力発電所にマイクロデータセンターを設置

株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は、アイスランドの水力発電所にマイクロデータセンター(MDC)の設置を完了しました。

「イラフォスにおけるマイクロデータセンター(MDC)の設置が完了しました」とIIJは最近LinkedInに投稿しました。「IIJグループのアイスランドにおけるグローバル分散型ICTインフラのフィールドトライアルは、Landsvirkjun電力会社の協力と、100%再生可能エネルギーから供給される電力により実現しました」

2023年4月、IIJは国営電力会社Landsvirkjunとの提携によるアイスランドでのデータセンター実証実験の計画を発表しました。

この試験運用は、アイスランド南部のSogið(ソグ川)流域のLandsvirkjunのÍrafoss(イラフォス)水力発電所に設置されたMDCで、4月から2024年3月までの間に行われる予定となっていました。

MDCはIIJの欧州部門によってロンドンから遠隔制御が行われます。IIJによると、今回の試験運用は、「国や地域に分散したデータセンターを統合的に運用・管理するためのICTインフラを確立する」ことを目的として実施するものであるとしています。

アイスランドは北米と欧州の間に位置するため、地理的に北大西洋の通信ハブとして適していると同社は話しています。

「設備は冷蔵庫ほどの大きさで、一般的なデータセンターと同じ特性を持ち、リアルタイムでの遠隔監視が可能です!」とLandsvirkjun社は述べています。「このマイクロデータセンターはアイスランドで最初のものであり、100%再生可能エネルギーで稼働します。我々は、持続可能な未来に向けたIIJの開発に参加できることを嬉しく思っています」

IIJが提供するエッジ・データセンターであるDX Edgeのブランド名を冠したユニットは、両社が共有したビデオや画像の一部に見られるが、このユニットはIIJのパートナーであるマイクロデータセンター企業Zella DC社のものです。

これはZella Pro25【参考:Zella DC社の導入事例】のようで、ラックマウント型のスイッチボードと0RUのPDUが付属する23uラックのユニットで、オプションでUPS、バッテリー、防火システムが追加可能となっています。

「マイクロデータセンター+再生可能エネルギー=勝利の組み合わせ!」と、Zellaの共同設立者兼CEOのAngie Keeler氏は述べています。「このような素晴らしいプロジェクトに参加できることを誇りに思います」

ZellaとIIJは2021年にパートナーシップを結び、その後千葉県白井市にあるIIJの白井データセンターキャンパス内に12uの屋外型Zella Hutを設置しました。

1953年から稼働している48MWのイラフォス発電所は、ソグ川下流にあるイラフォスとキスツフォスの2つの滝を利用しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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