IliadがイタリアでVodafoneとの合併を提案

評価額は104億5000万ユーロ

IliadグループはVodafoneに対し、イタリアの通信会社2社を合併する提案を提出しました。

フランスの大物経営者 Xavier Nielが所有するIliadは、Vodafoneイタリアを104億5000万ユーロ(約114億2000万ドル)と見積もった形となります。

Iliadは提案の一部として、現金5億ユーロ(5億4600万ドル)と新事業の50%を受け取る見込みです。

この申し出により、Iliadは合併会社の株式の10%を毎年追加購入するオプションが与えられ、完全子会社化への足掛かりを築くことになります。

今年初め、Iliad社は Vodafoneとの合併交渉を復活させたと報じられましたが、昨年行った112億5000万ユーロ(123億ドル)のコンソーシアムによる入札は失敗に終わっています。

昨年9月、Xavier Nielは自身の投資会社Atlas Investissementを通じて Vodafoneグループの株式2.5%を取得しています。

Vodafoneは声明の中で合併の提案を受けていると認めました。

「弊社は、これまでの声明と同様、投下資本に対する適切なリターンが得られていない国での市場内統合を支持しており、イタリアにおいてこれを実現するため、合併や売却を含め、複数の当事者と選択肢を模索していることをここに認めます。」

「いかなる取引も最終的に合意に至るかどうかは確実ではありません。必要に応じて、適切な時期に改めて発表致します」としています。

Iliad社は低価格のチャレンジャーブランドとして2018年にイタリア市場に参入したばかりで、現在の市場シェアは約9.2%に留まっています。

一方、Vodafoneのシェアは27.4%と推定され、これは28%を占めるTelecom Italia(TIM)社に次ぐものであります。

Vodafoneは近年、多くの分野で事業の統合に意欲を見せています。

英国では、150億ポンド(190億ドル)の取引でThree社との合併を果たしており、英国最大の電話会社になる見込みです。

VodafoneグループのMargherita Della Valle CEOは以前、「事業の簡素化」計画をほのめかしていました。

同社は10月、スペイン事業を英国の投資会社 Zegonaに53億ドルで売却することで合意したと発表したばかりです。

Vodafoneは以前にもハンガリー市場から撤退しており、今年ガーナ市場からも撤退、Telecelグループに株式の過半数を売却しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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