Keppel DC REITがM1に出資、通信事業者の資産を保有する新会社を設立

シンガポールのデータセンターREIT(不動産投資信託)Keppel DC REITとシンガポールの通信事業者M1は、M1の通信資産を買収する新会社を設立すると発表しました。

発表された合意内容によると、両社はM1のネットワーク資産を所有・運営するための特別目的事業体(Special Purpose Vehicle:SPV)を設立します。M1はSPVの設立に責任を負い、SPVはM1が保有する既存の携帯電話、固定電話、光ファイバ資産を現金5億8000万シンガポールドル(4億3730万米ドル)で取得します。

Keppel DC REITは、約4億9,300万シンガポールドル(3億7,170万米ドル)の外部資金と合わせて、8,700万シンガポールドル(6,560万米ドル)をM1に投資します。Keppelの投資は、SPVが発行する負債証券と優先株式の組み合わせによるリターンにより得られます。

「今回の高品質なネットワーク資産への投資は、グローバルなデジタル経済の支援を加速するというKeppel DC REITの方針に沿ったものである。SPVは、M1の事業を支えるネットワーク資産を保有する。これにより、Keppel DC REITの成長とキャッシュフローの安定性が増すと考えている。また、シンガポールのコネクティビティ・ランドスケープへの足がかりを得ることができ、デジタル経済を支える不動産や資産の更なる可能性を追求する際に活用できるようになる」Keppel DC REITのCEOであるAnthea Lee氏はこのように述べています。

一方、M1のCEOであるManjot Singh Mann氏は、次のように述べています。「M1のネットワーク資産の価値を高めることで、資本を解放し、M1の新たな可能性への投資やその他の成長戦略に利用することができるようになる。M1は、今後もネットワーク資産の運用・保守を継続し、通信品質と可用性を維持していく。また、顧客中心主義を徹底し、シンガポール初のデジタルネットワーク事業者への変革を目指していく」

ちなみに、M1は、Keppel CorporationとSingapore Press Holdingsの合弁会社であるKonnectivityの子会社です。また、Keppel DC REITは、Keppel Corporationの子会社であるKeppel CapitalとKeppel Telecommunications & Transportationが保有しています。

Data Center Dynamics

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