2020年、米国のマルチテナントデータセンターのリース契約は700MW

バージニア州北部は引き続きマルチテナントのホットスポットであり、マイクロソフトが主にけん引

最新のレポートによると、米国でのマルチテナントデータセンター(MTDC)のリース契約総数は、昨年2020年に合計で700MW弱に達し、新記録を達成しました。

この調査を行ったNorth American Data Center(NADC)は、この数値は2019年との比較で3倍以上、また2018年の2倍と、業界にとって記録的な年であったと報告しています。

Microsoft、ByteDance(TikTok)、Facebookが昨年最もリース契約をした企業であり、Cloud HQ、Aligned Energy、Digital Realty Trustが最もその恩恵を受けました。Microsoftは、4つの市場の9件の取引で225MW容量をリースし、ByteDanceは134MWをリースしました。尚、2020年は、50MW以上のリースが5件、10MWを超える取引は19件ありました。

トランプ政権下の米国政府は、中国のByteDanceに対し、ワークロードをOracle Cloudへ移管させ、米国事業の分離を強制しました。しかし政権が終わり、その後商務省による措置は取られていない事から、事業分離はないと見られています。

記録的な一年であったにもかかわらずパンデミックはリース契約を遅らせ、2021年の更なる成長を促すと見られている

バージニア州北部は、昨年実績で500MW以上とリース契約の主要なホットスポットであり、2018年比で倍増、そして米国・カナダの年間総額の80%を占めました。シカゴ、ベイエリア、フェニックスは、主にMicrosoftが牽引し、好調な一年でしたが、テキサス州ダラスは、ハイパースケール顧客の獲得に苦労したと伝えられています。

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バージニア州は引き続き世界の主要データセンターハブであり、業界に対し接続性と税制上のメリットを提供しています。昨年、マーク・ワーナー上院議員は、事業者を引き付け、州のデータセンター業界の更なる成長に向けて「全力を尽くす」と発言していました。

データセンターの成長は2021年も続くと見られています。NADCによると、米国内で現時点で利用可能なデータセンターの総容量は452MWで、更に現在合計で643MW規模となる施設の建設が進められています。また同社は、企業リース契約の大部分は、実はCovid-19パンデミック発生以前の2020年第1四半期に行われていたと補足し、今後については、新たなサイトを構築するために必要な物流が改善された後、2021年中にユーザのリース活動が活発になると予想しています。

また、NADCは企業が短期リースに慣れてきていると報告しており、リース期間は短くなってきています。多くの上場企業からの調査結果によると、平均リース期間は7.25年と報告されています。

Data Center Dynamics

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