ロンドン証券取引所のソフトウェア不具合により取引不能トラブル
ロンドン証券取引所(LSE)で、ソフトウェアの不具合によりシステム停止が発生しました。その為、取引開始時間が遅延しました。
8月16日朝午前8時にロンドンが取引を開始してから1時間40分の間、 489銘柄の取引ができない事態が発生しました。 ロンドンではおよそ11,000株を取引しており、FTSE100および250インデックスの銘柄も含まれます。障害は午前9時40分にようやく復旧されました。
ロンドン・スタック・エクスチェンジ
LSEの 広報担当者は、取引ソフトウェアに問題があったのかについての詳細説明は拒否しています。
広報担当者のコメントはこうです。「問題はデータセンターとは関係ありません。これは単なるソフトウェアの不具合です。取引が制限されていたのは特定の株式だけでした。これ以上詳細を述べることはできません。問題は解決されました。」
担当者は、障害原因が証券取引所の取引ソフトウェアにあるのか、取引ソフトウェアが走るインフラを操作するソフトウェアにあるのかについては言及していません。また、それがどんな種類のソフトウェアであるのかについても全く言うことができないとコメントしています。
LSEは2009年にMillennium Information Technologies, Ltd.を3,000万ドルで買収しました。これは、当時使用していたソフトウェアTradElectシステムに重大な障害が発生したためです。広報担当者によると、Millennium Exchangeは依然として主要な取引ソフトウェアとして使用されているようです。買収以来、LSEはイタリア、オスロ、ヨハネスブルグなど、世界中の他の証券取引所にそのソフトウェアを販売しています。
DCDは、本日起きた障害はサイバー攻撃によるものではないと理解しており、証券取引所のエンジニアは何が悪かったのかを解明しようとしているようです。
LSEは、その取引プラットフォームを使用する取引所に、もし停電が発生した場合できるだけ多くの情報を提供することを約束しています。また情報は30分ごとに更新すると約束しています。
しかし、LSEの専用「ライブサービスポータル」には、今日の障害の記録はまったく明記されていませんでした。
「このポータルは、停電発生時に市場関係者やその他の関係者との主要なコミュニケーション手段です。」とLSEのサービスコミットメントは述べています。
「ロンドン証券取引所は、停電時に頻繁に顧客に対する情報提供すると約束している。」とあります。
ロンドンは毎日50億ポンド(60億米ドル)の取引を処理しています。現在、LSEは金融市場におけるデータおよびインフラストラクチャー企業であるRefinitivを270億ドルで買収することを協議しています。
LSEは似たような技術的な問題により、 2018年6月にもシステム停止を発生させていました。
Data Center Dynamics
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