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ハリケーン・アイダの影響でルイジアナ州全域でAT&TおよびT-Mobileのサービスが停止 ~通信事業者が携帯電話基地局を設置したことでサービス回復

ハリケーン「アイダ」の影響により、ルイジアナ州全域で携帯電話や光ファイバーが広範囲に渡って停止し、AT&TやT-Mobileのサービスの多くが停止しました。

ピーク時には、AT&Tはルイジアナ州のネットワークの60%が稼働していたとし、T-Mobileはアラバマ州とルイジアナ州でネットワークの約70%が稼働していたとしていますが、ルイジアナ州への具体的な影響については明らかにしていません。

AT&Tは現在ほとんどのサービスが復旧し、「通常の94%以上が稼働している 。現在、合計23のモバイル基地局ソリューションが稼働しており、顧客や、消防・警察といった緊急対応をする組織をサポートしている」とも述べています。

しかし暴風雨が最大に達した際、AT&Tがサポートする911(警察・消防の緊急番号)コールセンターがクラッシュし、通話は不可能でした。当地域のエグゼクティブ・ディレクター、ティレル・モリスは『ワシントン・ポスト』紙に次のように語っています。「我々の技術は時代遅れだ」

AT&T社は「商用電源の停止にもかかわらず、発電機の設置と給油を続けているため、当社のすべての有線センターはサービスを継続している 」と述べています。

同様にT-Mobileは、「ルイジアナ州、ミシシッピ州、アラバマ州で以前から影響を受けていたいくつかのサイトは、当社のクルーが大量の発電機を配置し、迅速に電源を再投入するために精力的に作業を行ったため、一晩で復旧した 」と述べています。

ベライゾン社は、この人為的に発生した嵐によるネットワークへのピーク時の影響を明らかにしていませんが、最新の発表では、「嵐の進路にあったベライゾン社のセルサイトの90%がサービスを提供している 」と述べていました。

さらに同社は、「洪水、断線した電線、瓦礫によって多くの場所へのアクセスが妨げられているにもかかわらず、当社のチームは100以上のサイト調査を完了しており、中にはプロペラ船を使って作業したものもあります。調査が完了するにつれ、当社のエンジニアは、停電、ファイバーライン(携帯電話基地局からネットワークのスイッチやコアロケーションにデータを伝送する)の断線、ハリケーンの強風によって壊れたり方向が曲げられてしまった多数のアンテナなどを確認しています。エンジニアたちは、これらの問題に対処するための復旧計画を進めています。」

8月30日、FCCの公共安全・国土安全保障局は、アラバマ州で4基、ルイジアナ州で441基、ミシシッピ州で93基の基地局がオフラインになっていると発表しました。また、ケーブル会社や有線会社からの情報によると、各州でそれぞれ478人、338,115人、16,106人の加入者がサービスを受けられなくなっているとのことでした。

2005年に発生したハリケーン・カトリーナの後、FCCは基地局に少なくとも8時間のバッテリーバックアップを義務付ける新たな規則を承認しました。しかし、Vice誌によると、通信会社はこの法案に反対する働きかけを行いました。

ルイジアナ州のデータセンターは、異常気象の中で様々な運命をたどりました。今週は、ニューオーリンズ市庁舎の3階にあるデータセンターが火災に見舞われました。火災の原因は不明ですが、市庁舎が停電中にディーゼル発電機を使用していた際に発生したとのことです。

Datacenter Frontierによると、VenyuとEdgeConneXが運営する商用データセンターは、嵐の中でも浸水することなくオンラインを維持し、数日間発電機を使用して電力供給の回復を待っていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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