サーバー障害に伴う英国Channel 4の数ヶ月間に渡る字幕提供不可

「音波」がもたらした先月のデータセンター障害

英国の放送サービス会社で9月に発生した障害は、現在もChannel 4の聴覚障害者、難聴者、視覚障害者の視聴者に影響を与えています。

先月25日、レッドビー・メディアは、消火システム(消火装置:fire suppression system)がサーバーにダメージを与え、サービスが停止したことを発表しました。その直後、BBCやChannel 5など多くの放送局が停止しましたが、その後すぐに復帰しました。

チャンネル4も同日に放送を再開しましたが、音声ガイド、手話、字幕システムが 「取り返しのつかないことになった 」と話しています。

「緊急バックアップを起動した際に、字幕を提供すべきシステムが壊れてしまった」と同社は述べています。

「それ以降、当社のエンジニアは 原因特定と復旧方法を調べるために 24時間体制で 作業を続けている」

同チャンネルは、新システムを構築中であったとのことで、一部の番組では限定的に字幕が表示されていると話しています。しかし完全なサービス再開には、11月中旬までかかる可能性があると示唆しています。

「このようなものは、チャンネルが放送停止にならないように、また、このような事態が二度と起こらないよう、ゆっくりと導入していく必要がある」と同社は述べています。


消火システムが作動すると、衝撃波が発生し、ディスクが高速で回転することで、繊細なハードディスクにダメージを与える可能性があります。今年の7月には、オーストラリアの賭博サイト「Tabcorp」でやはり消火システムに起因する障害が発生し、2016年にはING銀行2015年にはグラスゴー市議会でも同様のことが起きています。現在、消火システムのメーカーは、衝撃波を防ぐためにノズルにバッフルを付けており、このような事態を避けることは、データセンターにおけるベストプラクティスの一部となっています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

関連記事一覧

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。