インテルが高効率なXeonサーバー向けCPUを開発、データセンター向けロードマップを詳述
インテルが、今年のInvestor Dayイベントの中で、サーバー向けチップのロードマップに関する詳細な説明を行いました。
同社は、データセンター向けプロセッサを、最高性能を追求するP-Core(パフォーマンスコア)と、クラウドのエネルギー効率の高いワークロード向けに最適化したE-Core(エフィシェンシーコア)の2レーンに分割したと説明しました。
Intel 3プロセッサ(他社では5nmと呼ぶ)は、2025年から1年前倒しで製品化されるということで、予想以上に進捗しているようです。
2024年のGranite Rapids Xeon SP v6 CPUは、Intel 3になるようです。これはP-Core」チップとして、共にIntel 7(=10nm)である56コア-Sapphire Rapids(2022年)、Emerald Rapidsの後継製品となります。つまり、同社は、一般に”7nm”と呼ばれているIntel 4のプロセスをスキップしたことになります。
E-Coreラインでは、IntelはIntel 3「Sierra Forrest」CPUを2024年に投入する予定です。同社は後継のプロセッサも予定しているとしていますが、それ以上の詳細については明らかにしていません。尚、この製品はハイパースケールクラウド企業の要望で開発されたものであると同社は説明しています。
P-Coreチップは、AI、HPC、データベースなどのワークロードに対応することを想定しています。一方、E-Coreは、高密度VMの展開、データ分析、フロントエンドのWebサービスなど、高並列のレイテンシ・トレラント(=遅延に耐性のある)なワークロードに最適なものとなる予定です。尚、同社は両方のコアを搭載したチップを製造する計画はありません。
また、同社はDG2 GPU(Intel Alchemistとしても知られる)を搭載した「Arctic Sound-M」プラットフォームについても予告しています。このデータセンター向けGPUは現在サンプリング中で、2022年中頃に発売される予定となっています。同社はこれをメディアエンコーディングやアナリティクス市場向けに、ハードウェアAV1ビデオエンコーディングを搭載した初のサーバーアクセラレータとして売り込んでいました。
更にIntelは、スーパーコンピュータ「Aurora」向けのGPU「Ponte Vecchio」を今年後半にようやく納入する目処がついたと発表しました。何年も遅れていたこのスーパーコンピュータは、発表されれば世界で最もパワフルなものになるだろうと予想されています。
最後に、Intelは、1つのXeonソケットチップにx86とXe GPUハードウェアを組み合わせた「Falcon Shores XPU」の発表を行いました。スーパーコンピューティングのワークロードをターゲットとするこの計画についての詳細はほとんど発表されませんでした。これは2024年頃をターゲットとされています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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