インテル、Optane Memoryを廃止し5億5900万ドル分の在庫を償却

インテルは、RAMより若干遅いものの、1秒あたりの高速な入出力演算を提供するOptaneパーシステント・メモリー製品群とその事業からの完全撤退を発表しました。

同社は事業の廃止に伴い、5億5900万ドルの在庫減損/評価損が発生すると述べています。

インテルは、「IDM2.0戦略を進めるために、引き続きポートフォリオの合理化を進めている」と声明で述べています。「これには、収益性が十分でない事業や、当社の戦略目標の中核をなしていない事業の売却を検討することも含まれている。慎重に検討した結果、インテルはOptane事業における今後の製品開発を中止する方針とした。私たちは、移行を通じてOptaneの利用顧客をサポートしていくことを約束する」

遡ること2020年、インテルは、SK HynixにNANDメモリチップ事業を売却しましたが、Optane製品ライン(2015年にマイクロン社と共同開発した3D XPoint技術から生まれた製品群)については残していました。

インテルはこの技術をベースにOptane SSDとパーシステント・メモリー DIMMのラインアップを開発し、そしてそれはデータセンター市場では一定の評価を得ましたが、コンシューマー分野では完全に失敗し、2021年1月に生産を中止しました。

一方マイクロンは同社が運営する3D XPointのファブを2021年に売却し、市場から撤退しました。

そのため、Optaneパーシステント・メモリーDIMMとデータセンター向けSSDを残すだけとなりました。インテルは、マイクロンの撤退以降、Optane製品の製造を中止したと考えられていますが、過去1年間で売却しようとしていた2年分の供給品が手元にあると見られています

今回のインテルの撤退は、チップファウンドリとして再起を図り、AMDとの勢いを維持しようとする最中の同社にとって、不調な四半期の一部となりました。

今週、CHIPS法が可決したにもかかわらず、売上が22%減の153億ドルになったと発表したため、同社の株価は11%以上下落し、アナリストの予想を大幅に下回る結果となりました。

昨年の今頃のように50億ドルを稼ぐどころか、4億5400万ドルの損失を出した(Optaneによってマイナスに追い込まれた)のです。

CEOのパット・ゲルシンガー氏は、「今期の業績は、当社と株主のために設定した基準を下回った」と述べ、社内での「実行の問題」と世界経済の両方にその責任を負わせました。

また、CFOのDavid Zinser氏は、「当社は、スマートキャピタル戦略の展開を加速させるなど、現在の環境を乗り切るために必要な措置を講じるとともに、従来の通期調整後フリーキャッシュフロー見通しを改めて示し、第4四半期までに粗利益率を目標範囲に回復させる」と述べました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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