AirTrunk、マイクロソフト向けに香港のバイオガスプラントからエネルギーを調達

AirTrunkは、マイクロソフトが同社施設で使用するエネルギーを相殺するための再生可能エネルギー契約を締結しました。

AirTrunkと香港の電力会社CLP Powerは今週、香港における再生可能エネルギーソリューションを発表し、マイクロソフトのデータセンターの電力消費量と現地の再生可能エネルギー証書(REC)をマッチングさせることを明らかにしました。

この契約により、AirTrunkはCLP Powerから時間単位のRECを調達し、同社の顧客であるマイクロソフトのHKG1データセンターで再生可能エネルギーとのマッチングを提供することになります。このソリューションは、CLP PowerのWest New Territories (WENT) Landfill Gas Power Generation Unitsに直接接続される予定です。

AirTrunkの最高技術責任者(CTO)であるDamien Spillane氏は次のように述べています。「CLPパワーは、世界最大のテクノロジー企業のクラウドに電力を供給し続けるため、送電網の安定性、信頼性、回復力への影響を持続的に管理する必要がある。CLP Powerとマイクロソフトのプロジェクトのような、1時間毎の再生可能エネルギーの供給と需要のマッチングは、地域全体で完全に脱炭素化された送電網への基礎を築くとともに、気候対策の新たな標準を設定するという重要な役割を担っている」

多くのデータセンター企業がエネルギー使用量を相殺する目的で再生可能エネルギーの取引に着目していますが、多くの電力購入契約は、再生可能プロジェクトが実際に発電している時にしかその出力を購入しません。アワリーマッチング契約では、顧客は常に再生可能エネルギーを調達することができ、通常は複数の供給元から調達します。

APACデータセンター企業によると、この取引はAPJ地域でデータセンターの電力消費量に時間単位でマッチングすることを特徴とするREC取引であり、香港で特定できる再生可能エネルギープロジェクトと結びついた最初の取引であり、2019年のCLPsプログラム開始以来データセンターにとって最大のREC契約であるといいます。

2019年に発表され、2020年後半に稼働を始めたHKG1は、荃湾近くに位置する17,400㎡(187,300sq ft)の施設で、20MWの容量と8,000㎡(86,100sq ft)以上のテクニカル・スペースが備わっています。

CLP Powerのシニアディレクター・カスタマーサクセス&エクスペリエンス、Lena Low氏は次のように述べています。「我々は、データセンター運用のために1時間単位でクリーンエネルギーを調達するというAirTrunkの取り組みを支援し、全く新しい時間単位の再生可能エネルギー証書を開拓することができ嬉しく思っている」

マイクロソフトのエネルギー・再生可能エネルギー担当ゼネラルマネージャー、Brian Janous氏は次のように述べています。「AirTrunkの香港市場における能力と存在感を活用することで、2025年までに100%再生可能エネルギーを使用するという当社のコミットメントを達成するため、追加の再生可能エネルギー供給を確保すると同時に、当社の電力の100%をこの地域のゼロカーボン資源で常にまかなえるようにするための有意義な一歩を踏み出すことができそうだ。AirTrunkとのこのような革新的な商業的仕組みは、私たちが100/100/0の公約に向けて前進し続ける上で、重要な鍵になると考えてい る」

先月、AirTrunkは2030年までにネットゼロエミッションを達成する公約を発表しました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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