VantageがAgile Data Centersを買収、PCCWのデータセンター事業を継承~アジア太平洋地域進出の大きな一歩
Vantage Data Centersは2つの買収により、アジア太平洋地域への大きな拡大を発表しました。
同社は東京、大阪、メルボルンで合計170MWのハイパースケールキャンパスを開発しているデータセンタープロバイダー、Agile Data Centersを買収しました。 AgileDCは2020年にDigitalBridgeによって設立され、2021年2月にはシンガポールのKoguma DC Holdingを通じてゴールドマン・サックスと合弁会社を設立しました。
Vantageが新たに取得したメルボルンのタラマリンにある7エーカーのキャンパスは、完成後は270,000平方フィート(25,000平方メートル)の敷地に3つのデータセンター、48MWの容量を持つことになります。第1フェーズの8MWは2023年初頭に完成予定です。
大阪では12エーカーのキャンパスに、4階建てのデータセンター2棟、合計40MWを収容します。最初の5MWのフェーズは2024年第2四半期の完成を予定しています。東京キャンパスの第1フェーズも2024年第2四半期の完成を予定しており、完成後は3つのデータセンターで80MWの容量を持つことになります。
Vantageは同時にPCCWのデータセンターポートフォリオを引き継ぎます。Vantageの大株主DigitalBridgeは、7月にPCCWのデータセンター事業を7億5,000万ドルで買収しました。
同社によると買収したPCCWのポートフォリオは、香港とクアラルンプールの複数の施設にある100MWの既存および拡張用の重要なIT負荷で構成されています。これらの施設は、2021年第4四半期に予定されている取引完了後、Vantageの傘下となります。
Vantage DCの社長兼CEO Sureel Choksiは次のように述べています。 「過去3年間、米国、カナダ、ヨーロッパでの事業拡大を成功させてきましたが、今回グローバルベースでお客様により良いサービスを提供するために、アジア太平洋地域に事業を拡大します。当社のグローバル展開の鍵となったのは、現地での豊富な経験、確立された事業所、強力な経営陣、そして迅速な拡張能力を持つ、連携の取れたパートナーを見つけることでした。AgileとPCCWのデータセンター事業の組み合わせは、まさにそれを実現するものであり、 Giles Proctor、 Brian Groen、そして彼らの非常に優秀なチームをVantageに迎えることができて嬉しく思います」
Agile DCの元社長兼共同設立者 Giles Proctor は、VantageのAPAC事業の社長を務め、PCCW DCのデータセンター担当上級副社長 Brian Groenは、APAC担当上級副社長としてVantageに参加します。
DigitalBridgeのシニアマネジングディレクター Jon Mauck は、次のように述べています。「グローバルなデジタルインフラストラクチャプラットフォームの構築を進める中で、VantageとAgileという2つの貴重なポートフォリオ企業の市場浸透力、専門性、強みと、PCCW DCの確立された足場を組み合わせて、この高成長地域の顧客にサービスを提供するという戦略的な機会を認識しました。Vantageチームは、買収と新規事業の両方の機会を最大限に活用して、新しい市場でリーディングプロバイダーの地位を素早く確立する能力があることは北米とヨーロッパで証明してきました。」
VantageによればDigitalBridgeは他の既存投資家とともに、今回の買収のために15億ドルの追加資本を提供しています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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