American TowerとBrookfieldがCellnexの買収を検討中

American Tower (以下、ATC) と資産運用会社のBrookfieldは、スペインの通信インフラプロバイダーCellnex社に対する買収の検討を進めているようです。

今回の買収の可能性を報じたスペインのメディアOkdiarioは、Cellnexの株価が10%近く上昇し、36.50ユーロに達したことを明らかにしました。

Okidarioは、Cellnexの創業者兼CEOのTobias Martínez氏が2023年6月に同社の指揮から退くことを発表してからわずか数週間後に、この情報に詳しい匿名の情報筋からの情報を引用しています。

また、Morgan StanleyがATCとBrookfieldに、Goldman SachsがCellnexにそれぞれ助言を行なっているとのことです。

このような買収劇は、ATCにとって欧州市場での大きな成功となります。Cellnexは欧州12カ国の市場において、合計で約53,000のタワー(基地局)サイトに拠点を構えています。

Cellnexは最近、オーストリア、デンマーク、アイルランド、イタリア、スウェーデンでCK Hutchisonのタワーを100億ユーロ(102億8000万ドル)で買収し、欧州での基地局買収を一段落させたばかりです。

ATCは2021年にTelxiusのタワー部門を77億ユーロ(84億円)で買収しており、欧州ではすでに血脈を有しています。

一方、カナダの投資運用会社Brookfieldは、米国のプライベート・エクイティ企業DigitalBridgeと共同で、2022年7月にドイツのDeutsche Telekomの株式51%を175億ユーロ(当時175億ドル)で取得しています。

なお、3社(ATC、Brookfield、DigitalBridge)とも、ボーダフォンがVantage Towers事業部門の一部をKKRとGlobal Infrastructure Partners(GIP)に売却する前に、その株式取得に関心を示していたと報じられていました。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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