Broadcom による VMware 買収に競合社の入札なし
今年5月にBroadcomが610億ドルの買収を提案したのに続き、他社がVMwareに入札するための「ゴーショップ」期間が終わりました。
この買収には、規制当局の承認とVMwareの株主の同意がまだ必要です。
Bloombergの報道によると、VMwareは買収交渉の一環として、40日間の猶予を設けて他のオファーを募るよう求めましたが、これ以上の入札を確保することはできなかったとのこと。
クラウドコンピューティングと仮想化大手VMwareの株価は、この買収が発表されて以来、8%以上の下落をしています。
2016年にDellがEMCと670億ドルで合併した際、VMwareの81%の株式を取得しました。同社は2021年にVMwareをスピンアウトさせ、120億ドルを獲得しましたが、Dellのオーナーであるマイケル・デルは約36%の株式を維持しています。
ハイパースケーラーがクラウド市場を席巻する中、VMwareの時価総額はスピンオフ後、着実に減少しています。同社は「クラウドのスイス」として再出発し、複数のクラウド サービス、オンプレミス データセンター、およびエッジでのビジネスの運用を支援している最中です。
Broadcom の買収が実現すれば、 VMware の価値に約 50 % のプレミアムが付くことになります。また半導体企業による最大規模の買収となり、Broadcom が引き受けた 320 億ドルの新規債務を一部原資とする史上最大規模の買収です。
Broadcom の CEO、ホック・タン は 5 月に次のように述べていました。「M&A を成功させてきた当社の実績に基づいて、この買収では当社の主要な半導体およびインフラストラクチャ ソフトウェア事業を、エンタープライズ ソフトウェアの象徴的なパイオニアおよびイノベーターに統合し、主要インフラストラクチャ テクノロジー企業として顧客に提供できるものを再定義しています。」
「VMware の有能なチームが Broadcom に加わることで、イノベーションの文化を共有し、両社の株主を含む関係者にさらなる価値を提供できることを期待しています。」
Broadcomは2018年にQualcommを1300億ドルで買収しようとしましたが、トランプ時代のセキュリティの懸念により、この取引は中止されました。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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