Digital EdgeがIndonetの過半数株式を取得

シンガポールを拠点とするデータセンター企業Digital Edge(デジタルエッジ)が、インドネシアの通信事業者であるPT Indointernet(通称Indonet)の株式の過半数を取得しました。

Stonepeak Infrastructure Partners(ストーンピーク・インフラストラクチャー・パートナーズ)が支援するデジタルエッジは、Indonetに1億6500万ドルを投資し、単独の最大株主となりました。デジタルエッジは先日、日本と韓国での施設の買収をしたばかりですが、インドネシアへの初進出も果たしました。

デジタル・エッジのCEOであるサミュエル・リー氏は次のように述べています。「今回の戦略的パートナーシップにより、デジタルエッジは、インドネシアへの進出を希望する新規顧客からの差し迫ったニーズに応え、一方で、インドネシア企業が国外に進出するための強力な地域基盤も提供していく」

「パク・トートとIndonetのチームは、多様で革新的なビジネスを構築するために素晴らしい仕事をしてきた。パク・トートと彼のチームと我々の良好な関係もあり、インドネットはデジタル・エッジに自然に調和し、そして我々はこのパートナーシップを非常に喜ばしく思っている」

Indonetは、ジャカルタ都市圏に自前の光ファイバー資産を保有し、接続サービス、クラウドアクセス、コロケーションサービスを提供しています。最近では、子会社を通じ、ジャカルタのJalan Kuningan Baratに1,500ラックを備えたEDGE1データセンターを開設しました。

「デジタルエッジと共に、Indonetはインドネシアの市場成長を最大限に活かすのに最適な場所にいる。事実、私たちはすでに次の拡張プロジェクトの検討を始めている」と、Indonetの創業者兼会長のトート・スギリ氏は述べています。

デジタルエッジは2020年8月に設立され、CEOのリー氏は以前はエクイニクスのアジアパシフィック事業の社長を務めていました。同社は、2022年第1四半期の開設を目指して大阪中心部に12MW施設の開発を進めており、また東京では伊藤忠テクノソリューションズ株式会社の目白坂データセンターにも出資しています。また、4月には韓国のSejong Telecomのソウルおよびプサンデータセンターを買収し、更に5月には日本の通信事業者であるアルテリア・ネットワークス株式会社から東京の2か所のデータセンターを買収しています。

「Indonetは、一連の電気通信ライセンス、広範なダークファイバー資産、ネットワークサービス、EDGE1データセンターの中心的な位置などを活かし、デジタルエッジが相互接続を重視する顧客に洗練されたソリューションを開発していくのを実現するだろう」と、デジタル・エッジのCOOであるアンディ・リゴリ氏は述べています。

またリゴリ氏は、通信業界における外資系企業の所有権規制が緩和されたことで、インドネシアへの地域進出やグローバル展開を目指す外資系通信事業者にとって、Indonetがサービスプロバイダーとして選ばれる良い立場になったと述べています。

インドネシアでは、アリババテンセント、STT、マイクロソフトAWSなど、数多くのグローバル企業がクラウドリージョンを展開していますが、一方でDC Indonesiaなどの地元プロバイダーらも同国内での事業拡大を進めています。

Data Center Dynamics

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