Digital Edge、ジャカルタで23MWのデータセンターの建設に着工

シンガポールのDigital Edge Holdings Pte. Ltd.(以下、デジタルエッジ)は、インドネシアのジャカルタで23MWのデータセンターの建設を開始しました

EDGE2として知られるこのデータセンターは、2021年にデジタルエッジが大手インフラプロバイダーPT Indointernet Tbk(以下、Indonet)の支配権を獲得したことを受けて、Indonetの子会社であるPT. Ekagrata Data Gemilang(以下、EDGE DC)により運用が行われる予定です。世界的なパンデミックに伴う東南アジアの急速なデジタル変革が進む中、ここは同社にとって東南アジアでの3つ目の拠点となります。

デジタルエッジの最高経営責任者であるサミュエル・リー氏は、次のように述べています。「東南アジアの成長機会は膨大であり、これらの高成長市場におけるデジタルデバイドを解消するという当社のミッションにおいて、インドネシアにおける当社のプレゼンスは重要な役割を担っている。当社の最先端かつ環境に配慮したデータセンターの設計、建設、運用の専門知識と、Indonetのネットワークサービスおよびダークファイバーへのアクセスを組み合わせ、インドネシアでのデジタルプレゼンスを高める上でサポートを求める国内外のお客様に、最適な提案を行っていく」

需要の高まり

新施設は、3,430架のキャビネットと23MWのIT負荷を提供し、クラウドドリブンのハイパースケールデプロバイダー、国内外のネットワークおよび金融サービスプロバイダーからの高電力密度アプリケーションに対する需要の高まりに対応するよう設計されています。2023年第4四半期の完成時には、これはジャカルタ中心部で最大のデータセンターとなり、この急成長する都市に必要とされる容量の提供が期待されています。

インドネシアは東南アジア最大の国であり、人口規模では世界第4位です。同国のデータセンター市場は、インターネットの急速な普及とCOVID-19に伴うデジタルサービスの利用増に後押しされ、グローバルのハイパースケールクラウドプロバイダーからの高い需要によって活性化され続けています。

Indonetの創業者兼会長であるトト・スギリ氏は次のように述べています。「インドネシアでは、デジタル経済とデータ利用の拡大に伴い、エンドユーザーの近くに設置されるITワークロードを必要とする低遅延アプリケーションへの要求が高まっている。EDGE2は、ダウンタウンに位置し、Indonetの高度に接続されたネットワークインフラにより、最小限の遅延で大量のデータを最適化するために必要な容量と接続性を提供する」

Structure Researchによると、ジャカルタのコロケーション市場は2027年までに9億3800万米ドルに成長し、そのうちハイパースケールが72%を占め、5年間のCAGRは34%になると予想されています。EDGE2は、既存施設であるEDGE1から3km弱の距離に位置し、EDGE1とともにバーチャルキャンパスの一部となり、ユーザーはEDGE1にある既存ネットワークやインターネットエクスチェンジを当初から利用することができます。また、このプロジェクトはインドネシアの主要なテクノロジーおよび金融の中心地に近接しており、異なるサービスプロバイダーからの複数のファイバ網が敷地に引き込まれているため、顧客は低遅延接続の恩恵を受けることができます。

EDGE DCのCEOであるStephanus Oscar氏は次のように述べています。「Indonetの幅広いネットワークソリューションとデジタルエッジの最先端施設の組み合わせにより、世界水準の卓越したデータセンターサービスをワンストップで提供することが可能となる。この持続可能な施設は、当社のEDGE1データセンターを補完し、ジャカルタにおける企業のデジタル事業の拡大を引き続き支援していく」

デジタルエッジの環境・社会・ガバナンス(ESG)戦略に沿って、このデータセンターはグリーン設計の原則を取り入れ、二酸化炭素排出量を削減します。同データセンターの設計上の年率換算 PUE は1.27で、Nortek社の革新的なStatePoint液冷技術を活用しており、ジャカルタ都市圏で最もエネルギー効率の高いデータセンターとなります。また、EDGE1が取得した再生可能エネルギー証書と同様に、再生可能エネルギーが活用される予定です。

W.Media(Venkatesh Ganesh)より抄訳・転載

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