Pure DCとDune Vaultsが、サウジアラビアの超大規模データセンターで提携

100MW超のデータセンターの複数展開を目指す

Pure Data Centres (Pure DC) が、サウジアラビアでデータセンターキャンパスを開発するため、Dune Vaultsと合弁会社を設立しました。

このジョイントベンチャー(JV)は、「最高クラス」の設備を備えた100MW以上のIT容量を持つハイパースケールキャンパスの建設を目指しています。

両社は、このJVが同地域で最大級のデータセンター・プロバイダーとなり、増加する需要に対応することを目指しています。

Pure DCのサウジアラビア進出は、リアルタイムアプリケーションやサービス向けのセキュアで低遅延な接続を求めるグローバルな顧客層からの需要に応えるほか、AI技術をサポートすることを目的としています。

このJVにより、Dune Vaultsは、ポートフォリオの多様化を図ることができます。

Dune Vaultsの創設者兼MDであるFaisal AlRahbinyは、次のように述べました。「私たちは、サウジアラビアで1GWを超える持続可能なデータセンター容量を確立し、市場の需要予測に沿うとともに、サウジアラビアのビジョン2030のデジタルトランスフォーメーション目標を支援することに専心しています。Pure DCとの戦略的パートナーシップを通じて、先進的なデータセンターソリューションを提供し、サウジアラビアにおけるデジタル化と経済成長を加速させるグローバルなハイパースケーラーのニーズに応えていきます。」

Pure DCのCEOであるDame Dawn Childsは、次のように述べました。「データセンターはイノベーションの原動力です。Dune Vaultsには、将来の課題を解決するという野心があります。また、データ容量で最も急成長している市場の1つで当社の事業拡大をサポートする専門知識が一致するパートナーがいます。」

Pure DCは現在、英国、欧州、中東、アジアで500MW以上のIT容量を稼動中または開発中です。同社は今年初め、スペイン市場への初進出のため、スペインのマドリードに土地を購入しました。

同社は2015年に設立され、Oaktree Capital Managementが運営するファンドの支援を受けています。

Dune Vaultsは、サウジアラビアのデジタル・インフラストラクチャー・プラットフォームで、王国の国家変革プログラム(National Transformation Program)とビジョン2030に向けて活動しています。「サウジアラビアの著名な投資家」に支えられた同社は、価値の高い不動産やデジタル資産の調達、構造化、管理を行っています。

サウジアラビアではデータセンター市場が急成長しています。

今月初めには、Oxagonがサウジアラビアで1GWのAIデータセンターを建設する交渉に入っているとの報道がありました。

サウジアラビアは米国のハイパースケーラーの本拠地でもあり、Google、マイクロソフト、Oracleなどがクラウドリージョンを展開しています。Oracleも今年8月、サウジアラビアで2つ目のクラウドリージョンを立ち上げました。

Amazon Web Servicesは、2024年3月にサウジアラビアでリージョンを立ち上げ、53億ドルを投資することを約束しています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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