アリババ、韓国とタイの新クラウドリージョンおよび新しい自社製Armプロセッサの詳細を発表

2022年に新施設が完成、同社のデータセンターには新チップを採用

アリババは、韓国とタイにデータセンターを設置する計画を発表し、自社で使用するカスタムArmチップを開発しています。

発表は今週開催されたApsara Conferenceで行われ、新しい施設は2022年にオープンするとしていますが、仕様や正確な場所は明らかにしていません。

同社は今年、フィリピンインドネシアの新しい施設について発表しています。中国本土以外では、13の利用可能なクラウドリージョンと25のアベイラビリティーゾーンがあります。

– Alibaba

アリババ・クラウド・インテリジェンスのインターナショナル・ビジネス・ジェネラル・マネージャー、セリーナ・ユアンは、次のように述べています。「私たちは、世界クラスのハイパースケールのクラウドインフラを韓国とタイに導入することで、現地の企業がデジタルトランスフォーメーションの最前線に立つことをサポートできるように取り組んでいます。」

「小売から金融、物流、製造など複数の主要産業でグローバルなお客様にサービスを提供している当社のビジネスインサイトをもってすれば、韓国とタイのお客様のデジタル化のニーズを満たすために、テクノロジーとサービスの両面からサポートできると確信しています。」

今週、同社はArmアーキテクチャーをベースにした新しい自社製プロセッサの設計も発表しました。この新しいYitian 710チップは、アリババグループのチップ開発事業T-Head社がカスタムメイドで開発したもので、今後発売される独自開発のPanjiuサーバーに搭載される予定です。

アリババ・クラウド・インテリジェンス社長ジェフ・チャンは、「独自のサーバーチップをカスタマイズすることは、より優れたパフォーマンスとエネルギー効率の向上により、当社のコンピューティング能力を高めるための継続的な取り組みと一致しています」と述べています。

「このチップは、アリババグループのエコシステムにおける現在および将来のビジネスをサポートするために使用する予定です。また近い将来、新しいチップを搭載したサーバーを利用した次世代コンピューティングサービスをお客様に提供する予定です。」

Armv9アーキテクチャを採用したYitian 710は、128個のArmコアを搭載し、最高クロック3.2GHz、600億個の統合トランジスタを備えています。また、8つのDDR5チャネルと96レーンのPCIe 5.0を搭載し、高いメモリおよびI/O帯域幅を実現しています。この710と開発が完了したPanjiuサーバーは、同社のデータセンターに導入される予定です。

今年アリババのクラウド部門はようやく黒字化しましたが、同社は先日、TikTokの親会社ByteDanceとの噂が絶えない中で海外の大規模なクラウド顧客を失ったことを認めました。



この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。



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