
Yandexがロシア・ウラジーミルにアベイラビリティゾーンを開設へ
40MWの容量とPUE 1.1を誇り、エネルギー効率に優れたクラウドインフラを提供
Yandex Cloudは2026年、ロシア国内で新たなアベイラビリティゾーンを立ち上げる予定です。このゾーンは、同社がウラジーミル地方に新設するデータセンターを拠点とします。
この施設は、Yandexがすでに運営しているウラジーミル地方のデータセンターの近くに位置します。40MW以上の容量を持ち、データセンター全体でフリークーリング技術を活用することにより、PUE(電力使用効率)1.1を達成するとされています。
Yandex CloudのCTOである Ivan Puzyrevskyは、ブログ投稿の中でこの新ゾーンについて発表し、隣接するゾーンとのデータ転送遅延が1ミリ秒未満であること、ゾーン間の通信チャネル容量が最大25.6Tbpsに達することを明らかにしました。
同氏はさらに、各アベイラビリティゾーン間の通信チャネルは相互に独立しており、クラウドインフラの耐障害性を高める設計になっていると述べています。また、Yandexはこの新ゾーンの開設に合わせて、ロシア国内で初めてインフラのレジリエンステスト(耐障害性演習)を実施するツールも提供する予定です。
Yandexは現在、ロシア国内に5つのデータセンターを運営しており、ウラジーミル、サーソヴォ、イヴァンテエフカ、ムィティシ、そしてモスクワから約320km南に位置するカルーガ州にあります。同社は2023年8月、ロシアクラウドリージョン内のアベイラビリティゾーンの1つを廃止しました。
同社の持株会社は以前オランダに拠点を置いていましたが、ウクライナ戦争の勃発を受けて戦略的な再編を行い、2024年2月に欧州事業とロシア事業を完全に分離しました。現在、欧州事業は「Nebius」という名称で運営されています。
この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。
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