テスラ、中国・上海にデータセンターを開設

中国の規制により、ローカルデータをローカルに保つために

電気自動車メーカーのテスラが、中国・上海にデータセンターを開設しました。

4月に発表されたこの施設は、中国の規制当局が中国の子会社に対しデータの現地保存を義務付ける規制を制定し始めたことを受けて建設されました。

Tesla USは基本的にプレス関連部門を持たずに運営していることもあり、このデータセンターに関する具体的な情報はほとんどなく、真実との関係が希薄なことで知られています。

このニュースは、テスラの時価総額が初めて1兆ドルに達した事に続き発表されました。

Tesla Chinaのコミュニケーションおよび政府関連の責任者を務めるGrace Tao氏は、4月に次のように述べていました。「Tesla Chinaはここに拠点を置く企業であり、中国のすべての法律と規制に従わなければならない。実際、私たちのデータは非常によく保護される。中国のデータは中国で保存される」

その1か月前、CEOのイーロン・マスク氏は、北京で開催された政府フォーラムで、「もしテスラが中国やその他の場所で自動車を使ったスパイ活動を行えば、我々は閉鎖に追い込まれるだろう」と述べていました。彼は、中国政府によってアクセスされる現地のデータではなく、米国のスパイによってテスラが使用されるかどうかについて言及していました。

中国の法律では、外国企業が中国国内でデータセンターを運営する場合、地元企業(通常は国有企業)と提携することが義務付けられています。

Amazon Web ServicesはBeijing Sinnet Technologyと提携し、MicrosoftとIBMは21Vianet Groupを利用しています。アップルは国有企業である Guizhou-Cloud Big Data Industry (GCBD)を利用しており、以前はチャイナテレコムと契約していました。アップルは、セキュリティキーを政府の管理する場所に置いておくなど、深刻な譲歩を迫られた経緯があります。

テスラが誰と提携したのか、その施設がどこにあるのかは明らかになっていません。同社が完全な所有権を維持できた中国のギガファクトリーも上海にあります。今週、テスラは上海に研究開発施設を開設したとの発表を行いました。

米国では、テスラは小規模なスーパーコンピューターを運用していますが、現在、自社製D1チップを採用した、より大規模な「Dojo」システムの構築を進めています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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