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AWS、量子ネットワーク研究センターを設立

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Amazon Web Servicesは、量子ネットワークと量子インターネットを研究する「AWS Center for Quantum Networking (CQN):量子ネットワーク研究センター」を発表しました。

CQNでは、量子コンピュータが現実に出現し、強力なネットワークを構築するために互いに接続されなければならない長期的な問題について検討します。量子ネットワークでは、信じられないほど正確なタイミングと、単一光子からなる非常に微弱な信号を使用する必要があり、全く新しいクラスの中継器と変換器が必要になります。

今回の発表は、2020年と2021年にそれぞれローンチされたAWSの既存のオンライン量子サービス「Braket」、および「Center for Quantum Computing」に続くものです。

長期的な目標

「量子コンピューティングは、学術界と産業界の研究者にとって、投資と進歩の主要な分野であり続けているが、それは、より幅広い量子技術のクラスの1つの要素に過ぎない」AWSの研究科学者、Denis SukachevとMihir Bhaskarはブログでこのように述べています。「量子デバイスの可能性を最大限に引き出すには、今日のデバイスがインターネットを介して接続されているのと同様に、量子ネットワークに共に繋げる必要がある」

量子ネットワークは、基本的に「エンタングルメント(量子もつれ)」を分散させるので、あるノードで有用な量子状態を別のノードで共有することができます。これは、単一の光子を共有し、非常に正確に測定のタイミングを合わせることによってのみ可能です。これは、現在のインターネットと同じ光ファイバを使って行われ、従来のインターネット通信と並行したチャンネルが作られます。

「量子コンピュータほど注目されていないが、量子ネットワークには魅力的な応用の可能性がある」と研究者たちは述べています。「その一つが、量子鍵配送により、従来の暗号化技術では実現できなかったプライバシーや安全性を確保したグローバルな通信を可能にすることである。また、量子ネットワークは、個々の量子プロセッサの能力を互いに接続し増幅することで、強力で安全なクラウド量子サーバーを提供していくだろう」

このような記述がありますが、この新しいセンターが何を行っていくのかについては、まだ明確にはなっていません。Inside Quantum Computingから、量子リピータを作るのかという質問を受けたAWSの主任研究員Antia Lamas-Linaresは、次のように答えています。「我々は、特にこのような技術の初期段階において、その情報を外部に漏らすことはない。AWS Center for Quantum Networkingが、この分野における主要課題である「スケーラブルな商用量子ネットワークの構築方法」の解決に関連する量子ハードウェアに直接取り組むことになるということは共有できる」

また、そのセンターの場所についても明確ではありません。ちなみにSukachevとBhaskarの両氏は、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学の常勤研究員であり、一方AWSの既存のCenter for Quantum Computingはカリフォルニア州パサデナを拠点としています。

この記事は海外Data Centre Dynamics発の記事をData Center Cafeが日本向けに抄訳したものです。

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